beacon

[ゲキサカ杯]高1で高校選手権を経験した実力者、体育会は断念も明治大FW小松譲治「サークルだけどサッカーに変わりない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

FW小松譲治(1年=國學院久我山高)

 体育会ではなく同好会のカテゴリとは言え、実力者が紛れている。明治大の体同連サッカー部に所属するFW小松譲治(1年)もその一人。高校時代を過ごした國學院久我山高では、1年生の時に全国高校選手権の出場を果たした選手だ。

 小松は先月行われた関東の大学同好会を中心とした50チームほどが集まった1年生大会で、ベストイレブンを獲得するとともに、MVPを受賞。今大会にも注目選手の一人としてやってきた。

 もともと大学では、体育会のサッカー部に入るつもりでいたという。明治大には指定校推薦で入学。体育会サッカー部の部員のほとんどはスポーツ推薦組だが、わずかに開かれている一般入試組の入部を目指し、練習始動日から参加した。ちなみに、日本代表DF長友佑都や、高校の先輩にもなる名古屋DF丸山祐市は一般入部組として知られる。

 ただ周りの意識の高さにギャップを感じた。「サッカーのレベルももちろんですが、雰囲気に圧倒された。みんなプロを目指す集団。4年間、頑張ってもそれ相応の価値があるのかと考えたときに、プロになりたいという思いもなかったので、断念しました」。3日で結論が出たという。

 しかしサッカーが嫌いになったわけではない。そこで出会ったのが、体同連サッカー部だった。「サークルではありますけど、サッカーに変わりはない。サッカーを楽しむという面で、緊張感がいい意味でない。コーチがいるわけでもないし、自分たちで考えてという点では楽しいです」。150人ほど在籍する大所帯だが、何より自由な雰囲気が気に入っているようだ。

 身近に刺激し合える友達もいる。体育会サッカー部で頑張るMF松尾春希(1年=尚志高)は、中学時代にジェファFCでともに過ごした仲。大学を決める際も、「松尾が行くから行こうと思った」というほどで、絶大な信頼を寄せている。また同じく体育会サッカー部のFW島野怜(1年=仙台育英高)もクラスメイトだといい、キャンパスライフは何かと充実しているという。

 体同連サッカー部で活動するほか、母校・國學院久我山高でコーチを務め、後輩たちを指導している。将来的にもサッカーに関わり続けていきたいというが、今はまだプレーヤーとしても自分の実力を示す場がある。「MVPは小学生の時以来だと思います」と笑みを浮かべた小松。出場2大会連続のMVPも十分に視野に入れている。

(取材・文 児玉幸洋)
●第1回ゲキサカ杯特設ページ

TOP