[関東]順天堂大MF岩井琢朗「オファーの中にはJ1クラブも」…決断したJ2千葉入り
[11.23 関東大学L1部参入PO 国士舘大1-1順天堂大 味フィ西]
1部に昇格するためには勝利しかない順天堂大にとって、前半12分に許したリードは最後まで重くのしかかった。後半アディショナルタイムに右サイドで仕掛けたMF岩井琢朗(4年=東福岡高/千葉内定)がクロスから相手のハンドを誘発。これで獲得したPKを岩井自らが決めて一矢報いたが、1部復帰を手にすることはできなかった。
仲間が立たせてくれた舞台でもあった。プレーオフ出場権を争う3位と4位の対決にもなっていた先週末の早稲田大とのリーグ最終節。岩井は累積警告により出場停止となっていた。背番号10は「早稲田戦で引退という形になるかもしれなかった中で、仲間が繋いでくれた。一部昇格を置き土産に引退と考えてたので、すごく悔しいです」と無念さをにじませた。
大学進学後は1年生の時から主力として活躍してきた。しかしチームはその間、監督交代を繰り返すなど難しい時期を過ごしたことで低迷。昨年は3部降格の危機にも直面した。「その時期はちょうど自分としても怪我が多くて、半年くらい離脱したこともあった」。ただ今季は大学OBの日比威監督のもとチームを立て直し、1部復帰を叶えることはできなかったが、岩井自身は2部リーグでアシスト王を獲得する結果を残した。
そして大学で確実に力をつけて、卒業後のJリーグ入りを掴んだ。高校は地元の岡山県を離れて強豪・東福岡高に進学。しかしハイレベルな選手層に控えに回ることの多い選手だった。「高校では遠藤(貴成=桐蔭横浜大/横浜FC内定)と青木(俊輔=法政大/長崎内定)がサイドで出ていて、その控えだった。でも自分を含めて3人ともプロ入りを決められた。これからも負けられないという意識は持ち続けたいと思います」。
千葉への入団は複数クラブのオファーがある中で決断したという。「オファーの中にはJ1クラブもありました。でもジェフさんは自分が2年生の時から声をかけてもらっていた。それにいろいろなクラブの練習に行ったんですけど、自分のプレースタイルにサッカーがフィットしていたというのが決め手になった。強化部の方の熱意も感じましたし、(日比)監督とも話し合って決めました」。千葉入りを決めたあとも、新たなJ1クラブからの問い合わせがあったという。
重要視したのは、あくまでも“ここがゴールではない”ということ。思い描くのは1年目から結果を残す自身の姿だ。「サイドでの仕掛けだったり、カットインからのシュート。自分は両足が使えるし、CKやFKも蹴っているので、そういった武器はプロの練習参加でも通用すると感じた。そういうところを伸ばしていきながら、守備面の課題を意識して取り組んでいきたい」。プロの舞台ではチームを昇格へと導いてみせる。
(取材・文 児玉幸洋)
●第98回関東大学リーグ特集
1部に昇格するためには勝利しかない順天堂大にとって、前半12分に許したリードは最後まで重くのしかかった。後半アディショナルタイムに右サイドで仕掛けたMF岩井琢朗(4年=東福岡高/千葉内定)がクロスから相手のハンドを誘発。これで獲得したPKを岩井自らが決めて一矢報いたが、1部復帰を手にすることはできなかった。
仲間が立たせてくれた舞台でもあった。プレーオフ出場権を争う3位と4位の対決にもなっていた先週末の早稲田大とのリーグ最終節。岩井は累積警告により出場停止となっていた。背番号10は「早稲田戦で引退という形になるかもしれなかった中で、仲間が繋いでくれた。一部昇格を置き土産に引退と考えてたので、すごく悔しいです」と無念さをにじませた。
大学進学後は1年生の時から主力として活躍してきた。しかしチームはその間、監督交代を繰り返すなど難しい時期を過ごしたことで低迷。昨年は3部降格の危機にも直面した。「その時期はちょうど自分としても怪我が多くて、半年くらい離脱したこともあった」。ただ今季は大学OBの日比威監督のもとチームを立て直し、1部復帰を叶えることはできなかったが、岩井自身は2部リーグでアシスト王を獲得する結果を残した。
そして大学で確実に力をつけて、卒業後のJリーグ入りを掴んだ。高校は地元の岡山県を離れて強豪・東福岡高に進学。しかしハイレベルな選手層に控えに回ることの多い選手だった。「高校では遠藤(貴成=桐蔭横浜大/横浜FC内定)と青木(俊輔=法政大/長崎内定)がサイドで出ていて、その控えだった。でも自分を含めて3人ともプロ入りを決められた。これからも負けられないという意識は持ち続けたいと思います」。
千葉への入団は複数クラブのオファーがある中で決断したという。「オファーの中にはJ1クラブもありました。でもジェフさんは自分が2年生の時から声をかけてもらっていた。それにいろいろなクラブの練習に行ったんですけど、自分のプレースタイルにサッカーがフィットしていたというのが決め手になった。強化部の方の熱意も感じましたし、(日比)監督とも話し合って決めました」。千葉入りを決めたあとも、新たなJ1クラブからの問い合わせがあったという。
重要視したのは、あくまでも“ここがゴールではない”ということ。思い描くのは1年目から結果を残す自身の姿だ。「サイドでの仕掛けだったり、カットインからのシュート。自分は両足が使えるし、CKやFKも蹴っているので、そういった武器はプロの練習参加でも通用すると感じた。そういうところを伸ばしていきながら、守備面の課題を意識して取り組んでいきたい」。プロの舞台ではチームを昇格へと導いてみせる。
(取材・文 児玉幸洋)
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