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[関東]4番手から這い上がり大一番でゴールを任された国士舘大GK渡辺勇樹「緊張より楽しみの方が大きかった」

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GK渡辺勇樹(1年=桐光学園高)

[11.23 関東大学L1部参入PO 国士舘大 1-1 順天堂大 味の素フィールド西が丘]

 1部残留をかけた運命の入れ替え戦で国士舘大のゴールを守ったのは、1年生GK渡辺勇樹(=桐光学園高)だった。4番手から這い上がった1年目、役割を全うして最後方からチームを支えた。

 渡辺は昨年の全国高校総体で準優勝を導き、優秀選手にも選出された。ただ大学1年目の今季は「最初トップチームの4番手とかで夏は一切公式戦に絡むことがなかった」(渡辺)。それでも「新人戦などでちょっとずつ試合に出始めてから自信も出てきた」といい、次第に序列を上げた。

 9月からメンバー入りを続けるようになると、最終盤の第21節・駒澤大戦でデビュー。先輩の負傷を受けて急遽出番が訪れたというが、「普段からパフォーマンスは自信がありましたし、特に不安なく自信を持って試合に臨めた」と渡辺。4-0の大勝に貢献し、「凄く自信がついた試合」になった。

 続くリーグ最終節は1失点に抑えてドローとなり、そのまま入れ替え戦でも先発に名を連ねた。敗れると2部に降格する大一番だったが、渡辺は「そんなに緊張することなく、順天堂大も含めてあれだけの応援がいて最高の環境を作ってくれた。緊張より楽しみの方が大きかったし、試合も90分を通して楽しむことができた」と堂々と臨んだ。結果はPKの1失点のみ。ディフェンスラインを統率する先輩にも感謝し、残留を導いた。

 1年目はトップチームで3試合2失点。最終盤での抜擢に応える働きぶりとなったが、渡辺に慢心するそぶりはない。「後ろからのリーダーシップはまだまだだと思っている。来年は1学年上がって2年生ですけど、自分がチームの要だと思ってつねに声を出すことだったり、練習からチームに緊張感を持たせる声かけだったりをし続けて、残留争いじゃなくて優勝争いできるチームの中心になっていきたい」と力を込めた。

(取材・文 加藤直岐)

●第98回関東大学リーグ特集
加藤直岐
Text by 加藤直岐

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