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大麻不祥事から4年…再建中の近畿大サッカー部、スポーツ推薦廃止も地道な強化で新人戦全国準V

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新人戦準優勝の近畿大

[11.29 新人戦決勝 国士舘大3-1近畿大 AGFフィールド]

 関東勢以外でも初となる優勝を狙った近畿大だったが、1-3で敗戦。悲願には届かなかった。「率直に悔しいですね」。試合後はベンチ前で涙を流す選手もみられた中で、尾内伸行監督も悔しさを噛み締めた。

 近大は過去に関西学生リーグ1部で2度の優勝を誇る強豪だが、2020年に部員による大麻使用が発覚。大学からは無期限の活動休止処分が下り、廃部の危機に直面した。21年8月に活動再開、22シーズンからのリーグ戦復帰が認められたが、毎年5枠あったサッカー部のスポーツ推薦枠は廃止され、強化に大きな影響が出ていた。

 それでもOBがサポートする形で、チームの再建を試みてきた。地道な取り組みは実り、徐々に関係者の信頼も取り戻してきているという。「近大でサッカーがしたいという子がちょっとずつ増えてきて、先生方も送ってくれるようになっている。付属の高校から上がってくる子たちもいて、ようやく力がついてきたと思います」。

 以前は推薦組だけだったため50人ほどの部員だったが、今は100人を超える大所帯となっている。ただそのことで学生を主体にしたチーム作りができるようになったという。「よかったのかはわからないですけど、新たな出発はできたところはあったのかなと思います」。今季、トップチームは関西2部で4位。1部昇格は果たせなかったが、復活への足掛かりは掴みかけている。

(取材・文 児玉幸洋)

●第102回関西学生リーグ特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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