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[関東]筑波大は今年も学生HCが指揮!「最初は佐賀の学校の先生になるくらいの感覚で」二浪で大学院入学、初の大学OB以外の蹴球部指揮官に

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今季筑波大で実質的な指揮を執る藤翼ヘッドコーチ

[5.9 関東大学L1部第7節 日本体育大3-0筑波大 AGFフィールド]

 筑波大は近年、学生がヘッドコーチに就いて実質的な指揮を執っている。23年は元Jリーガーで当時筑波大の大学院生だった平山相太氏が務め、24年からは大学生だった戸田伊吹氏が務めた。しかし戸田氏は昨年末で退任。昨季大学2冠のチームを誰が引き継ぐのかは、今季を迎えるあたっての注目点のひとつだった。

 そこで発表されたのが、藤翼氏の就任だった。24年、25年と戸田氏の下でアシスタントコーチを務めた同氏は、筑波大大学院に通う2年生。ただ筑波大のOBではなく、130周年を迎えた筑波大蹴球部の歴史の中でもOB以外が“指揮官”を務めるのは初めてのことになった。

 それでも現4年生部員と一緒に、蹴球部で4年目を迎える人物でもある。佐賀大学を卒業後に蹴球部にやってきた藤HCだが、もともとは地元の佐賀県で教員になることを考えていたという。「教員採用に大学院枠があって、サッカーの勉強をしたいということもあったので筑波の門を叩かせてもらうことにしました」。

 しかしここで思わぬ落とし穴が待っていた。大学院入試を受験したが不合格。蹴球部の1年目は科目等履修生として受け入れてもらうことになった。そして指導者としては下積みを重ねた一方で、院試については2年目も不合格。“二浪”に直面したときはさすがに迷いがあったが、トップチームに関わるようになっていたこともあって、決意を固めた。

「2年目に落ちたときは佐賀に戻って教員になるか、蹴球部に残るかすごく迷った。でもその時にJFAがプロライセンスの補助学生を探しているという話もあったし、伊吹も一緒にやってくれませんかと言われた。そして(大学院に合格した)3年目からは全面的に筑波に関わらせてもらって、今年は小井土さん(監督)に話をいただいて、ヘッドコーチをやらせてもらっています」

 幼少期は選手としても有望だった。GKとしてプレーしていた藤氏は、小学生や中学生のころは同郷の林幸多郎(町田)や平河悠(ハル・シティ)らと同じナショナルトレセンに選ばれていた。中学進学時はサガン鳥栖のアカデミーから合格をもらっていたが、中高一貫校の県立武雄青陵中学に合格したことで誘いを断ったという。

「それでもプロになれるだろうと思って行きました。だけど当時は身長が大きかったんですけど、止まっちゃって徐々に序列が落ちていった。でもサッカーは好きなので、指導者になりたいなと高校のときくらいから思い始めた。高校でも大学でも恩師に恵まれて、そこから意識するようになりました」

「大学の時もプレーヤーを続けていたけど、佐賀のGKカレッジで大学1年生から指導させてもらった。佐賀大も少年チームを持っていて、ユニキッズって言うんですけど、そこでも指導していた。それに中高の時も自分が教えることが多い選手たちだったので、後ろから指導者っぽいことを言う流れはあったのかなと思います」

 筑波大の実質監督を務める中で、プレッシャーがないわけがないが、HCを務めるにあたって、昨年はY.S.C.C.横浜でヘッドコーチを務めていた志賀宥弥氏がコーチに復帰。アナリストとして支える上田一斗氏ら、日本サッカー界の未来担うであろう人材が揃っている環境にも強みを感じている。「最初は佐賀の学校の先生になるくらいの感覚で来たんですけど、今だったらプロの道もすごく見えてきている」と胸を躍らせる25歳新米指揮官の未来も輝きに満ちている。

(取材・文 児玉幸洋)

●第100回関東大学リーグ特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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