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トイレで会った「ごついおっちゃん」がルーニーだった…NIKE ACADEMY日本人初挑戦の波田野海「世界が変わった」

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NIKE ACADEMYでエリートトレーニングに励む波田野海

 イングランド代表の本拠地、セント・ジョージズ・パークで約6か月間のエリートトレーニングを行う「NIKE ACADEMY」に、6月末より日本人として初めて参加しているMF波田野海(聖和学園高卒)がゲキサカの独占インタビューに応じ、3か月を過ごした今の心境を語った。

体つきが変わった
―体が大きくなりましたね。
「そうですね。やっぱり体つきは変わったと言われますね」

―やはり食事面の管理が違う?
「食事の面で気をつけているところは、日本にいた時と同じように、バランスよく食べることを心がけています。でも現地で出されるメニューが同じなんですよね。ちょっと最近、飽きてます(笑)」

―練習日の流れを教えてもらってもいいですか?
「朝はまず7時ごろに起きてから体の疲れはどうだとかといった5段階のチェックを受けます。それから朝ご飯を食べて、8時15分くらいにセント・ジョージズ・パークにバスで向かいます。着いてからはまずジムでアップを1時間くらいします。そのあとに2~3時間の練習をやって、お昼ご飯を食べます。そのあとは自主練習。それを一週間続けて、日曜日に試合をするといった流れです」

―チームではレギュラーとして試合に出続けているようですね。
「6月の終わりに出発して、2週間後のアメリカ遠征の直前にチームに合流しました。次の日くらいから試合だったんですけど、すぐに途中交代で出ました。それ以外は全部スタメンで出ています。強豪チームとも試合をします。レスター・シティのセカンドチームと試合をしたときに、相手のボランチの選手が本当に強くてびっくりしました。自分はボールを失わないという評価があったんですけど、やっぱりプレミアのチームは違うなと感じました」


心がけていたこと
―初の海外挑戦。心がけていたことはありますか?
「自分からコミュニケーションを取りにいかないといけないなと思ってました。自分は英語とかあまり上手ではないんですけど、話しかけたらちゃんと向き合ってくれました。日本では自分から積極的に話しかけて行くタイプではなかったんですけど、行くときに自分から行かなきゃダメだと思ったんです。何事も積極的にやるようにしていました」

―コミュニケーションはとても大事ですね。
「出国前に行っていた英会話学校の効果もあったんですけど、その1か月より行ってからの数週間のほうが、覚えるスピードが違いますね。日常会話と言えるかは分からないですけど、今はもうあまり困らないです」

―寮ではどのように過ごしているのですか?
「チームメイトは25人くらい。年齢は一個上から2個下までです。みんな仲いいと思います。国籍はバラバラ。基本的にはみんな英語で会話をしていますが、フランス人が5人くらいいるので、その5人はフランス語でしゃべってます。でもそういうところにも、『今のフランス語で何て言うの』という感じでコミュニケーションを取りに行きます。みんなで話せるスペースもあります。ソファーを並べてサッカーテニスをしたり、あとはテレビゲームをしたりしています」


世界が変わった
―拠点としているセント・ジョージズ・パークはイングランド代表の練習場としても知られます。
「イングランド代表の選手はよく練習に来ます。すごい重いベンチプレスを持ち上げているなと思ったら、あれはGKジョー・ハート(トリノ)だよとか言われて。FWウェイン・ルーニーにも会いました。トイレに行ったら何かごついおっちゃんがいるな、見たことあると思ったらルーニーで(笑)。そしたら向こうが話かけてきたんです。『グッドラック』みたいな感じで言われたので、『センキュー』って返しました。モチベーションが上がりましたね」

―今週末、22日と23日には波田野選手に続く「NIKE ACADEMY」への挑戦者を決めるNIKE MOST WANTEDジャパン ファイナルがあります。(詳細)
「一言アドバイスをするというより、とにかく受けた方がいい。いろいろ経験もできますし、自分は世界が変わったと思っています。だから自分のように世界に出たいと考えている人は受けるべきだと思います」

―すでに波田野選手にはヨーロッパのクラブから声がかかっているようですね。
「話はあるんですけど、例えば2人に声がかかっていたらもう一人がビザが楽だからと言った理由で優先されちゃったりしました。でも国内クラブのU-23チームやチャンピオンシップのチームから声がかかっています。なのでチャンスはあると感じています」

(取材・文 児玉幸洋)

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