beacon

クリスティアーノ・ロナウドが過ごした華麗なる1年…改めて振り返る怪物の記憶

このエントリーをはてなブックマークに追加

 先日、クリスティアーノ・ロナウドは2016年に最も素晴らしい活躍を見せたフットボーラーに与えられるFIFA年間最優秀選手賞に輝いた。2016年のロナウドの活躍は、彼のサッカー人生を振り返ってみても特に偉大な1年であったと言えるだろう。いや、もはや文句のつけようもない完璧な年だ。

 ロナウドの華麗なる一年は、レアル・マドリーの優勝で幕を開けた。次にポルトガル代表としてユーロ2016を制覇。クラブでもチームでもヨーロッパ最高峰のタイトルを手にしたのだ。さらにロナウドの活躍はそれだけでは終わらない。クラブワールドカップでは優勝に加え、決勝戦でハットトリックを達成するという偉業まで成し遂げたのだ。こういったすべての功績を手に、ロナウドはレアル・マドリーとの契約を延長することも決まっている。2009年にマンチェスター・ユナイテッドから移籍して以来、レアル・マドリーの一員としてプレーし続けた今、ロナウドの心に一番残っている瞬間は何であろうか。偉大な功績ばかりを持つロナウドに敢えて聞いてみたい質問が飛んだのは、昨年11月に行われたレアル・マドリーとの契約合意を発表する記者会見の場である。

「今この瞬間だね」

 これがロナウドの答えであった。

 ロナウドは「ポルトガル代表として重要なタイトルを獲ったことも、チャンピオンズリーグを制し、得点王に輝いたことも素晴らしい瞬間であった」と続けたが、もう彼はレアル・マドリーとして始まる次の瞬間に心をときめかせていたようだ。

 とは言え、あえて過去を振り返ってみると、サン・シーロで行われたチャンピオンズリーグ決勝ではレアル・マドリーのライバル、アトレティコ・マドリーを破って11回目の優勝を果たした。その日、31歳の誕生日を迎えるロナウドが勝利を決定づけるペナルティーキックを決めたこともまた彼らしい。またユーロ2016決勝ではケガに苦しんだものの、決勝の舞台へとチームを導いた。

 決勝のフランス戦では、膝靭帯の負傷のため足を引きずりつつ涙ながらの退場となったが、すぐにタッチラインに身を構えチームを鼓舞し続けた。ゴールを決めたエデルを含む何人もの選手たちが、ロナウドのおかげで自分たちは勝利を信じることができたと断言している。

 ロナウドにとって、個人としてもチームとしても、これほど素晴らしい年はいまだかつてなかったであろう。今回のFIFA年間最優秀選手賞はまさに相応しい受賞であると言える。この新たに手にしたトロフィーは、ロナウド博物館にある他の4つのバロンドールのトロフィーと共に飾られることとなるであろう。

 常にスペインリーグのトップをいくレアル・マドリー同様、ロナウドの進化もまだまだ止まらない。

 野心をみなぎらせるロナウドは、2017年も上々のスタートを切った。今年も多くの成果を挙げることは間違いなさそうだ。

●リーガ・エスパニョーラ2016-17特集
世界のサッカー情報はgoal.com

TOP