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「スマホを渡された高齢者のよう」伊紙、VARを使いこなせず誤審続く審判団に皮肉

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ハンド疑惑のFWパトリック・クトローネのゴールは、中断されることなく認められた

 今シーズンからセリエAにおいてVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)制度が導入されたが、イタリア紙『コリエレ・デロ・スポルト』は29日、現状について皮肉を述べている。

 今シーズン、イタリアのみならず、ドイツなどでも試験的に使用されているVAR。2018年ロシアW杯でもビデオ判定の使用が検討されている。だがセリエAでは、VAR導入以前と変わらず、賛否両論が続いている。

 サッカーに現代のテクノロジーを取り入れることで正確な判定が期待されたものの、以前と変わらないまま笛を吹き続け、VARを適切に使いこなせない審判団が相次いでいる。29日のセリエA第22節ミランラツィオ戦(2-1)では、前半15分、FWパトリック・クトローネがボールを右腕で押し込みゴールネットを揺らした。しかし、主審を含め、誰一人としてハンドに気づかず、VARを使用するまでもなく、ミランFWの先制点が認められた。のちに映像によりハンドであったことが判明し、当然ながら物議を醸している。

 VAR導入後も誤審が度重なる現状について、「VARの導入は高齢者にスマートフォンを渡した時のようだ」と描写。「問題は、新テクノロジーに柔軟な世代の審判員ではなく、笛で学び、笛しか使えない者に道具が託されてしまった点だろう」と指摘し、笛を吹きながら試合をコントロールすることに慣れた昔ながらの主審にとって、VARを使いこなすことは難しいとの見解を示した。

 新テクノロジーの到来とともに、審判団にも世代交代の波が押し寄せているようだ。

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