31歳の若さで急逝したフィオレンティーナDFダビド・アストーリ主将の葬儀が8日、フィレンツェのサンタ・クローチェ聖堂で行われた。チームメート、サポーターだけでなく、ライバルクラブの選手、政治家ら数千人が出席し、偉大なキャリアに想いを寄せた。

「俺たちのカピターノよ、永遠に」――。普段は多くの観光客も訪れる教会だが、この日はチームカラーのパープルに彩られたおびたたしい数のマフラーがはためいた。集まったサポーターは約8000人。リーグ戦を控える遠征先ホテルで突然の最期を迎えた主将に真摯な祈りを捧げた。

　偉大な参列者たちにも見送られた。『CNN』によると、フィオレンティーナ、カリアリでのチームメートだけでなく、前日に欧州CLトッテナム戦を終えたばかりのユベントスのメンバーも出席。元ミランのFWマルコ・ファン・バステン、インテルのルチアーノ・スパレッティ監督、元インテルのDFハビエル・ザネッティ、元首相のマッテオ・レンツィ氏の姿も見られた。

　イタリア代表での元チームメート、ユベントスGKジャンルイジ・ブッフォンは涙に暮れた。欧州CLの試合後に「彼は常に私たちの心の中にある」と話していたDFジョルジョ・キエッリーニも感情をあらわにした。

　地元メディア『corrierefiorentino』によると、葬儀ではフィレンツェ大司教のジュゼッペ・ベトリ氏が「私たちは謙虚でなければならない。家族が持つ痛みは独特なもので、私たちはそれをサポートしたい。この街とスポーツの世界を取り巻く素晴らしいコーラスは、彼が築いてきた人間関係の証です」と述べた。

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