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大敗のUAEサポ、ゴール喜ぶ相手にボトル投げつけ…カタール監督は“大人の対応”

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ゴールを喜ぶカタールの選手にボトルが投げつけられた

[1.29 アジア杯準決勝 カタール4-0UAE アブダビ]

 アジアカップは29日、準決勝を行い、カタール代表がUAE代表に4-0で勝利した。得点後にゴールパフォーマンスを見せたカタールの選手に対し、開催国UAEのサポーターからサンダルやペットボトルが投げ込まれる場面もあり、試合は物々しい雰囲気の中で行われた。

 公式発表の観客数は3万8646人。2017年に始まった両国の断交によってカタールのサポーターが入国できない中、UAEの王子がチケットを私費で無料配布したこともあり、ほぼ全員がUAEのサポーターだった。試合前にはカタール国歌に大ブーイングが送られるなど、政治的対立はスタジアム内にも波及した。

 試合は序盤からカタールが主導権を握り、前半37分までに2点を先取。2点目を奪ったFWアルモエズ・アリがスタンドに向かってゴールパフォーマンスを見せると、UAEのサポーターからサンダルやペットボトルが次々に投げ込まれ、一部は喜びを分かち合う選手たちを直撃した。

 後半は猛攻をしかけたUAEだったが、後半36分にカウンターアタックから3点目を奪われると、ピッチ内にはさらにボトルなどが投下。一方、多くのサポーターは帰路に着いた。終了間際には、肘打ちで退場したUAEの選手に大きな拍手が送られるなど、後味の悪い一戦となった。

 試合後、勝利したカタールのフェリックス・サンチェス監督は記者会見の冒頭で「たくさんの感情があり、簡単な試合ではなかった」とコメント。その一方で「選手たちはプロフェッショナルに振る舞った。あのような行動をしたのは一部の人々で、スタジアムにいた多くの人々はフェアプレーだった」と冷静に振り返った。

(取材・文 竹内達也)

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