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地元紙「偉大なバスクファイナル」スペイン国王杯は“古い夢のような”決勝に

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決勝進出を果たしたソシエダ(上)とビルバオ

 コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)は5日、準決勝の第2戦を終了し、決勝カードがソシエダビルバオのバスク・ダービーに決定した。バスク地方をカバーする地元紙『エル・コレオ』は「偉大なバスクファイナル」の見出しで初の偉業を伝えている。

「アスレティック(・ビルバオ)のファン、レアル(・ソシエダ)のファンが欲していたものでも、想像していたものではありませんでした。それはまるで『ある日、幻想は叶うんだ』という、毎年のように両チームが書き換え続けてきた古い夢のようなものです」。同紙のジョン・アギリアーノ氏は情感を込めて書き記した。

 スペインで最も伝統的なカップ戦において実現した、地域を代表するクラブ同士の決勝戦。かたやビルバオは1903年の初代チャンピオンで、ソシエダは1909年の第7回大会を制覇した古豪。いずれもR・マドリーより先にこのタイトルを獲得しているが、決勝の舞台で対戦したのは当時連邦が分裂状態にあり、2種類の決勝戦が行われていた1910年のみだ。

 こうした奇跡の実現に際し、同紙は3つの要因を挙げる。一つ目は「抽選会でアスレティックとレアルがマッチしなかったという初歩的なこと」。50%の確率で対面してしまう準決勝に至るまで、両チームの対戦が組まれていなかったことが重要だった。

 もう一つの要因は「チームの態度とメンタリティ」。すなわち、両チームがカップ戦に重点を置いていたことだ。ビルバオは2009年以来、3度の決勝進出を果たすなど、カップ戦のプライオリティーが高いクラブだが、ソシエダの決勝進出は32年ぶり。その背景には準決勝以外が一発勝負となった今季のフォーマットも関連しているという。

 それでも何より欠かせなかったのは、両チームが「非常に競争力のあるチームをつくってきた」ことだ。

 ビルバオは一昨季のリーグ戦16位で降格の危機に瀕したが、ガイスカ・ガリターノ監督のもとで「壊れにくいナット」と称される強固で堅実なチームを作りあげた。一方のソシエダはイマノル・アルグアシル監督のもと、MFマルティン・ウーデゴーアら若くて才能ある選手を集め、「リーグで最も注目すべき美しいチームの一つ」に仕上がっている。

 そんな注目の決勝戦は4月18日、南部アンダルシア地方のエスタディオ・オリンピコ・セビージャで開催。同紙は「新型コロナウイルスのせいで変わらず開催されるように」と願っている。

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