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バイエルンが、ドルトムントが…ブンデスで次々「反差別」パフォーマンス

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 6日に行われたドイツ・ブンデスリーガでも、黒人差別に対する抗議のパフォーマンスが多く見られた。日本時間25時30分にキックオフしたドルトムントヘルタ・ベルリンの試合前には両チームの選手が片膝をついてセンターサークルを囲んだ。

 アメリカを中心とする抗議運動の発端は5月25日、窃盗容疑で逮捕されたジョージ・フロイド氏が警察官の抑圧行為で命を落とした事件。過去にも黒人男性に関わる同様の事案が何度も起きていることから、人種差別の現状に抗議する運動は世界各地にも広がり、サッカー界でも多くの選手たちが声を挙げている。

 片膝をついて反差別の意思を表明するパフォーマンスは今月1日にイングランドのリバプールが先駆けて実施。2016年夏にNFLのサンフランシスコ・フォーティーナイナーズに所属していたコリン・キャパニックが国歌斉唱中に見せた行為にならったものだ。

 この日の試合前、ドルトムントの選手たちはメッセージTシャツに身を包んでウォーミングアップを実施。前節も抗議のパフォーマンスを行ったFWジェイドン・サンチョは「NO JUSTICE NO PEACE(正義なくして平和なし)」と記したTシャツを着用した他、「団結」と記したもの、黒・白・黄色・赤といった肌を表象する色を横線で消して「HUMAN(人間)」を強調するものも見られた。

 ウォーミングアップ関連ではバイエルンレバークーゼン戦を前に「レイシズムに対抗する赤」というメッセージを記したTシャツを着用。各選手は試合中にも腕章を着用し、「BLACK LIVES MATTER(黒人の命だって大事だ)」という抗議運動のスローガンを表現していた。

 またマインツのMFクンデ・マロングはゴールパフォーマンスで片膝をつくアピールを行った。こうした行為は「政治的表現」にあたるとして、サッカー界では通常禁止されているが、国際サッカー連盟(FIFA)が「コモン・センス(良識)に基づいて判断すべき」という声明を出したことで、反差別の文脈であれば処分されない方針となっている。

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