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長谷部誠、監督の退任に落胆もチームへの影響は否定「依然としてCL出場の歴史的なチャンスがある」

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フランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠がドイツ『シュポルト1』のインタビューに応じ、アディ・ヒュッター監督の退任やチャンピオンズリーグ(CL)出場への思いを語った。

フランクフルトでは先月、ヒュッター監督がボルシア・メンヒェングラットバッハ(ボルシアMG)次期指揮官に内定し、今季限りでの退任が決定。昨年12月半ばからのリーグ戦17試合で12勝4分け1敗と好調を維持し、来季CL出場権を得られる4位に順位を上げていたチームは発表後、ボルシアMG相手に0-4と大敗を喫するなど1勝2敗に。一時は「7」まで広げていた5位との勝ち点差が第32節前までに「1」となった。

ヒュッター監督の退任への選手たちの失望が低調なプレーにつながったとも指摘される中、長谷部は自身の見解を述べた。

「サッカー界ではすべてが短時間で変わってしまうことがあります。僕自身にとって、初めて経験したことではないですね。3年前の、ニコ・コバチ(前監督)のときの状況と似ています。アディ・ヒュッターは(2月には)『残る』と言いましたが、クラブのためにそう言っていたのでしょう。ただ、ブンデスリーガではトップチームがすべて監督交代をすることになります。これほどのことは僕も初めてですし、ブンデスリーガの歴史上でもこれまでなかったかもしれません」

「うちでは監督に限らず、さらにフレディ・ボビッチ(強化担当の役員)とブルーノ・ヒューブナー(スポーツディレクター)も去ってしまいます。彼らに心からの感謝を告げ、恩返しをできればと思います。だからこそ僕ら選手たちは自分たちのタスクに完全に集中しなければいけません」

オーストリア人指揮官に決断を知らされた瞬間を「もちろん、僕も残念に思いました。長い間、一緒にとても良い仕事ができ、多くのことを達成できましたからね」と振り返る長谷部。一方、監督の退任発表はボルシアMG戦、レバークーゼン戦の敗因とは考えないようだ。

「いや、そうは思いません。メンヒェングラットバッハやレバークーゼンに敗れるのは考えられることです。それでもまだまだ良い状況にいると思います。まだ3試合残しており、ドルトムントは1ポイント少なく、ヴォルフスブルクを1ポイント差で追う4位につけてます。依然としてCL出場の歴史的なチャンスがあります。自分たちはポジティブな姿勢をもって自分たちのクオリティをピッチ上で示すべきです」

敗戦について、勝利を収めたドルトムント戦やボルフスブルク戦で見せていたような執念深さをなぜ欠いたのか、と問われた長谷部はこのように返答している。

「確かにそういう印象を与えたかもしれません。選手たちの間でもそれについて話しました。メンヒェングラットバッハ戦やレバークーゼン戦では最後のところでの決意が不足していました。それを変えなければいけないと感じています。なので、そのために最後の3試合では決心をもって情熱、集中力をキープするべきです」

「ヒュッター監督は今でも僕たちの心をつかんでいます。もちろん監督は大事な役割を務めますが、それよりさらに重要なのは、選手たちが自ら責任を背負うことにあります。ピッチに立つのは監督ではなく、僕ら選手たち。それこそ僕は最も重要なことだと信じています」

なお、フランクフルトは9日に行われる第32節で12位マインツとホームで対戦。15日に行われる翌節に最下位シャルケとのアウェーマッチを挟み、22日の最終節では9位フライブルクをホームに迎える。インタビューでは「もう一度CLのあのアンセムを聞くことが夢です」とも語った長谷部だが、その夢が叶うのだろうか。

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