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ローマが20年前のスクデットの立役者、中田英寿を回想「歴史に刻まれたエピソード」

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 ローマは15日、クラブ史上3度目となった2001年のスクデットを振り返り、元日本代表MF中田英寿氏のエピソードをクラブ公式サイトで紹介した。

 ローマは、2000-01シーズンのスクデット獲得から20年を記念して特集を掲載。中田氏の活躍により、ローマの優勝が決定づいた2001年5月6日のユベントス対ローマ(2-2)にスポットライトを当てた。ライバルのユヴェントスに2点のリードを許し、「スクデットの夢が消滅しかけたが、90分、ナカタのシュートに反応した(ビンチェンツォ)モンテッラのゴールで復活した」一戦であったことを紹介。「ナカタはピッチに入るとあの試合を変えた。試合の流れを引き戻したあのエリア外からの素晴らしいシュートは、歴史に刻まれたエピソードだ」などと振り返った。

 ローマのアイドル、フランチェスコ・トッティとポジション争いを繰り広げていた中田氏はこの試合でベンチスタートとなったが、クラブ公式サイトは「ベンチからチームメートのプレーを見守っていた60分間を無駄に過ごしていたのではなかった」とし、出番に備えて「利用できそうなピッチのエリアをイメージしつつ、アレッシオ・タッキナルディの動きを注意深く観察していた」と分析。「タッキナルディはボールを中盤で受け取るたびに後ろに下がるクセがある。それが彼の弱点であり、ユーベに打撃を与えるべきポイント」であることを、中田氏は見抜いていたと伝えている。

 そして、「ピッチに入ったのちヒデはしばらく待たなければならなかったが、78分、(エドガー)ダービッツがまさにタッキナルディにボールを渡した」と反撃ののろしを上げるゴールについて説明。「ローマの他の選手たちがカバーに1歩下がる中、彼は違った」と指摘し、中田氏が予想していたように「相手選手が目指す場所へ一直線で向かい、ボールを奪って加速した」と振り返った。

「モンテッラと(ガブリエル)バティストゥータが左右に分かれて適切な動きをし、後はどちらにパスを出せばよいかを選ぶだけだったが、ヒデが30メートルの位置からシュートを放つと、ボールはゴール隅へと吸い込まれて得点となり、再び試合を引き戻すことができた」

 さらにその11分後の試合終了間際、今度は中田氏のシュートのこぼれ球をモンテッラが押し込んで2-2の同点へ持ち込み、ローマのスクデットが大きく近づいた瞬間となった。クラブ公式は、中田氏の活躍が2001年のスクデットを決定づけたと伝えている。
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