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後半41分からの圧巻逆転劇!! R・マドリー、バレンシアとの上位決戦制して単独首位

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FWカリム・ベンゼマが逆転弾

[9.19 ラ・リーガ第5節 バレンシア 1-2 R・マドリー]

 ラ・リーガは19日、第5節を各地で行い、レアル・マドリーバレンシアを2-1で破った。後半41分までリードを許す苦しい展開となったが、わずか3分間でFWビニシウス・ジュニオールとFWカリム・ベンゼマが次々にゴールを挙げ、逆転に成功。上位決戦を制してついに勝ち点で単独首位に立った。

 ここまでともに3勝1分で、首位を争うチーム同士による序盤の天王山。前節まで同じく3勝1分だったアトレティコ・マドリーが今節ビルバオに引き分けたため、勝ったほうが単独首位に立てるという状況で試合に入った。

 ところが強度の高い競り合いが繰り広げられる中、前半から両チームに負傷者が続出してしまう。まずは前半10分すぎ、バレンシアの攻撃を牽引してきたMFカルロス・ソレールがMFカゼミーロと競り合った際に腰のあたりを負傷し、18歳のMFユヌス・ムサと交代。この日は主将のDFホセ・ガヤも欠場していたが、ゲームキャプテンをも欠く事態となった。

 さらにバレンシアは前半22分、FWエデン・アザールと競り合いながら右サイドを突破しようとしたDFティエリ・コレイアが股関節を痛め、DFトニ・ラトと交代した。さらに同25分にはR・マドリーにもアクシデント。DFダニエル・カルバハルが自ら交代を志願し、DFルーカス・バスケスがピッチに立った。

 そうして迎えた前半28分、バレンシアに最初のビッグチャンス。DFディミトリ・フルキエの浮き球スルーパスにFWマキシミリアーノ・ゴメスが抜け出し、ペナルティエリア際でDFダビド・アラバに後ろから倒された。だが、ファウルを告げるホイッスルは鳴らされず。VARのチェックを経ても判定は修正されなかった。

 R・マドリーは前半32分、序盤から再三ドリブル突破で脅威となっていたFWエデン・アザールのマイナス方向へのパスからMFカゼミーロがミドルシュートを狙ったが、20歳のGKギオルギ・ママルダシュビリが落ち着いてセーブ。一方のバレンシアは同43分、MFダニエル・バスのFKにDFガブリエル・パウリスタが頭で合わせるも、GKティボー・クルトワのスーパーセーブに阻まれた。

 前半アディショナルタイムには、ヒヤリとするシーンも。浮き球を収めようとしたM・ゴメスの足首に対し、スライディングタックルを試みたカゼミーロの足裏が突き刺さり、ピッチは一時騒然となった。バレンシアの選手はレッドカード、R・マドリーの選手はノーカードを主張したが、イエローカードが提示された。

 スコアレスのまま迎えた後半は、バレンシアが一気に畳みかけた。開始10秒、昨季ヘタフェからの期限付き移籍でR・マドリーに所属していたH・ドゥーロがG・パウリスタのロングフィードに反応し、ゴール前に突破。左足シュートはまたしてもクルトワに阻まれたが、さっそく大きな決定機をつくった。

 さらにバレンシアは後半5分、右サイドで相手を振り切ったムサがマイナス方向にパスを送り、FWゴンサロ・ゲデスが強烈なミドルシュート。これは惜しくも枠を外れたが、同9分にもゲデスの折り返しからH・ドゥーロが左足で狙い、クルトワを強襲した。

 その後は両チームともにややテンションが落ちたが、後半20分にバレンシアがスコアを動かした。右サイドからフルキエがロングフィードをエリア内に送ると、M・ゴメスと競り合ったL・バスケスがクリアミス。セカンドボールを拾ったH・ドゥーロが左足を振り抜き、クルトワの牙城を破ってゴール右隅に突き刺した。

 苦しくなったR・マドリーは後半22分、MFルカ・モドリッチとカゼミーロを一気に下げ、MFエドゥアルド・カマビンガとFWロドリゴ・ゴエスを起用。先週ミッドウィークに行われたUEFAチャンピオンズリーグ初戦のインテル戦で終了間際に決勝ゴールを導いたホットラインをピッチに立たせた。

 対するバレンシアは布陣の重心を少し下げ、4-4-2の強固なブロックでR・マドリーの攻撃を受け止めるスタイルに変更。なかなか崩せないR・マドリーは後半33分、MFフェデリコ・バルベルデとアザールを下げ、FWルカ・ヨビッチとMFイスコを投入。相手を揺さぶりながら攻める作戦に出た。

 すると後半41分、R・マドリーがついにバレンシアの守備網を破った。両サイドからのクロスが続いた中、ペナルティエリア内でベンゼマがボールをキープすると、左サイドに展開。ビニシウス・ジュニオールのダイレクトシュートがフルキエに当たり、軌道が変わってゴールに吸い込まれた。

 なおも止まらないR・マドリーは後半44分、左サイドに開いたビニシウスが縦回転気味のクロスボールを送るとゴール前でベンゼマが反応。GKの目の前でヘディングシュートを流し込み、エースの今季6ゴール目で瞬く間に逆転に成功した。試合はそのままタイムアップ。敵地でドラマチックな逆転劇を披露したR・マドリーが単独首位に立った。

●ラ・リーガ2021-22特集

データ提供:Opta
※大会の公式記録と異なる場合があります

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