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「魔法の夜を描いた日本人ファンタジスタ」21年前の中田英寿氏ローマ移籍を伊誌が特集

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ローマで活躍した中田英寿氏

 かつてセリエAのローマで活躍した元日本代表MFの中田英寿氏について、イタリア誌『グエリン・スポルティーヴォ』が特集を組んだ。

 中田氏は、1998年フランス・ワールドカップ(W杯)終了後にペルージャへと移籍。ユベントス戦でドッピエッタ(1試合2得点)を記録して衝撃的なデビューを飾るなど評価を高め、翌シーズンの冬の移籍市場で強豪ローマへと移籍した。

 イタリア誌は、そんな中田氏について「スクデットをもたらしたナカタのローマ移籍」のタイトルで特集。「わずか1シーズンしか躍動しなくとも、ファンの記憶に刻まれる運命の選手は存在する。ヒデトシ・ナカタは、1年半でやってのけた」と紹介し、当時を振り返った。

「ローマの日本人選手」は、移籍金300億リラ(約20億円)+(ドミトリー)アレニチェフの所有権と引き換えにペルージャからローマへ加入。「当時、これはごく普通の金額。ナカタはすでにウンブリアで良いパフォーマンスを見せていたにも関わらず、ばく大な投資であるように受け止められた」と懐疑的な意見があったことを伝えた。

 “ばく大な投資”で移籍は実現したが、ローマでは「フランチェスコ・トッティの代役」であったとし、十分な出場機会を得ることができなかったことを指摘。それでも加入直後の半年間で公式戦18試合に出場3ゴールを記録し、翌シーズンはさらに出場機会が減ったが、「スクデット獲得において決定的」な役割を担ったとしている。

 そして「適材適所のファビオ・カペッロのひらめき」によって、スクデット争いに重要なユベントス戦において2点を追う展開で途中出場したことを紹介し、「カペッロがトッティを外して日本人ファンタジスタに出番を与えた瞬間から、ナカタは魔法の夜を描いて見せた」と綴っている。

「正確なシュートでゴールを挙げてユーベとの差を縮めると、(ビンチェンツォ)モンテッラの同点弾を呼び込んだ。トリノの夜に獲得したあの1ポイントは、リーグ戦の運命を決定づけることになった。ローマは2000-01シーズン、18年ぶり3度目のスクデットを獲得。こうしてナカタは永遠にロマニスタたちの心のカギをつかみ取った」

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