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「罪のない子供たちが死んでいる」ウクライナの英雄シェフチェンコ氏が訴え

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ウクライナの英雄アンドリー・シェフチェンコ氏

 ウクライナの英雄、アンドリー・シェフチェンコ氏は母国に平和が訪れることを祈った。

 2月24日から始まったロシア軍のウクライナ侵攻の影響は市民生活に甚大な被害を及ぼしている。これを受け、現役OB問わずウクライナ人選手が反戦を訴える中、同国フットボール界のスーパースターであるシェフチェンコ氏も頻繁にメディアに露出し、メッセージを送っている。

 さらに、この影響は同氏の古巣チェルシーにも及ぶ。ウラジミール・プーチン大統領との関係性が指摘されるロシア人実業家ロマン・アブラモビッチ氏がオーナーを務める同クラブは現在、イギリス政府からの制裁により運営面に大きな支障が出ており、一部では破産の可能性すら報じられる。

 そんな中、シェフチェンコ氏はイギリス『デイリー・メール』で元イングランド代表のジェイミー・レドナップ氏と対談し、まずは古巣について「チェルシーが築き上げてきた歴史が取り消されることはない。ファンはクラブを愛しているから、彼らはいつだってクラブを応援してくれる」と言及。

 そして、母国ウクライナのことについても「クラブが困難な時期なのは理解している。しかし、私の国で起きていることに関して私はみんなに訴えることのできる立場でもある。何が最も重要かを思い出してほしい。私の願いは1つだけ。私の国に平和が訪れること、罪のない人たちが殺されるのが終わること、子供たちが殺されるのが終わることだ」と話し、以下に続けた。

「戦争は残忍なものだと私たち全員が理解しているが、子供たちが殺されることには我慢できない。私は4人の子供たちの父親だ。ジェイミー、君は3人の子供の父親だろう。私たちはこれ以上耐えられない。罪のない子供たちが理由もなく死んでいるんだ。私はこの戦争が終わるために取り組んでいる。この戦争に理由があるはずがない」

 また、シェフチェンコ氏はウクライナに残る友人や家族のことを案じた。

「家が揺れるから、爆弾が着弾したのがわかる。これがこの戦争の現状だ。ロシアが街を包囲し、攻撃している状況だ。彼らは攻撃を止めるつもりはない。これによりウクライナの人々は人道回路のための機会すら手にできない。私の母、姉、叔父、叔母、いとこ、友人がウクライナにいて、何人かは最前線で戦っている。国のため、自由のため、そして誇りのために立ち上がっている」

「私たちは国を守り、国のために戦っている。そうしなければいけないんだ。私たちにはそれ以外に選択肢はない」

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