[5.22 セリエA第38節 サッスオーロ 0-3 ミラン]

　セリエAは22日、最終第38節を各地で行い、ミランが11シーズンぶり19回目のリーグ制覇を決めた。引き分け以上で優勝が決まる中、敵地でサッスオーロに3-0で圧勝。永遠のライバルである昨季王者インテルとの優勝争いを見事に制した。

　5連勝で迎えた運命の最終節、ミランは本拠地サン・シーロで行われた第14節で1-3の敗戦を喫していたサッスオーロのホームに乗り込んだ。収容人数約21000人のマペイ・スタジアムに約18000人のアウェーサポーターが大挙し、さながらホームの雰囲気。美しいコレオグラフィーと大声援に後押しされたチームは序盤から一方的に試合を支配した。

　するとまずは前半17分、サッスオーロDFカーン・アイハンのビルドアップにFWラファエル・レオンが詰めてボールを奪取。そのまま左サイドを攻め上がり、ゴール前に折り返しのボールを供給した。これに反応したのはFWオリビエ・ジルー。左足ダイレクトで合わせたシュートはDFジャン・マルコ・フェラーリとGKアンドレア・コンシーリの股を次々に抜き、ゴールネットに突き刺さった。

　さらにミランは前半32分、今度はDFダビデ・カラブリアが高い位置でDFヨルゴス・キリアコプロスからボールを引っ掛けると、ゴール前に流れたボールをR・レオンがフェラーリから奪取。R・レオンは左サイドの深い位置から折り返し、またもジルーが左足ワンタッチで決めた。今季加入のジルーはこれで11ゴール目。悲願のスクデットに導く大活躍を見せた。

　なおもミランは止まらない。高い位置でプレッシャーをかけたMFサンドロ・トナリがMFマキシム・ロペスからボールを奪うと、R・レオンが今度は右サイドを突破。これまでの2点と同様にマイナス方向のボールを送り込み、後方から飛び込んできたMFフランク・ケシエがワンタッチで突き刺した。R・レオンはこれで3アシスト。今季の成績を11ゴール10アシストとした。

　そのまま3-0でハーフタイムへ。サポーターは優勝を確信した様子で、早くもスタジアムは歓喜のムードに包まれた。後半はなかなかゴールを奪えず、拮抗した展開。他会場ではインテルが後半からFWイバン・ペリシッチの先制点とFWホアキン・コレアの2ゴールにより3-0で突き放したという情報も入るが、自力優勝目前のミランは余裕を持って試合を運んだ。

　そして後半27分、ミランは2ゴールのジルーに代わってFWズラタン・イブラヒモビッチを投入。同32分、MFイスマエル・ベナセルの浮き球パスにR・レオンが飛び出し、鋭いクロスに合わせたイブラヒモビッチがヘディングで突き刺した。だが、R・レオンがオフサイド。イブラヒモビッチのゴールは認められなかった。

　ミランは後半36分、DFフィカヨ・トモリに代わって今季限りでの退団が報じられているDFアレッシオ・ロマニョーリを投入。ロマニョーリはキャプテンマークを受け取り、最後のピッチに立った。ミランはその後もGKマイク・メニャンらリーグ最小失点の守備陣が安定したパフォーマンスを続け、同40分過ぎにはベンチメンバーが肩を組むなど余裕ムードでそのまま試合をシャットアウト。26勝8分4敗の勝ち点86でインテル(勝ち点84)を振り切り、11シーズンぶりのスクデット獲得を決めた。

---

●セリエA2021-22特集