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鎌田大地の先発落ちは「議論を呼ぶ決断」…フランクフルト地元紙が要求「競争主義を守るべき」

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MF鎌田大地の先発落ちに地元紙が見解

 フランクフルトオリバー・グラスナー監督がブンデスリーガ開幕戦で日本代表MF鎌田大地の起用を見送ったことについて、地元紙『フランクフルター・ルンドシャウ』は「議論を呼ぶ決断」と伝えている。

 昨季UEFAヨーロッパリーグ(EL)を制覇し、クラブ史上初のUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)出場を決めたフランクフルト。今夏の移籍市場でも元ドイツ代表MFマリオ・ゲッツェ、人気株のフランス人FWランダル・コロ・ムアニなど、買い取りオプションを行使した2人を含め新選手を合計10人獲得した。

 そして、現地では多少ポジションが被るとされる鎌田とゲッツェの起用法に注目が集まることに。プレシーズンから好調な鎌田が2ゴール挙げ、4-0で快勝したDFBポカール1回戦の2部マクデブルク戦では2人を同時起用したグラスナー監督だが、ゲッツェをスタメンに残し鎌田の代わりにMFセバスティアン・ローデを起用したバイエルンとのリーグ開幕戦は、1-6の惨敗に終わった。

『フランクフルター・ルンドシャウ』は、グラスナー監督は「すべてを変え、劇的な変化を加えることを好まない」とし、これまでゲッツェのほか新戦力を先発起用しなかったことを指摘。その一方で、そのゲッツェのスタメン入りを議題としつつ「好パフォーマンスは報われ、競争主義は守られなければならない」と求め、以下のように続けた。

「そう考えると、バイエルン戦で鎌田大地を外したのは議論を呼ぶ決断だと言えるだろう。この日本人は、プレシーズンではフランクフルトのベストプレーヤーだった上に、マクデブルク戦では抜群のパフォーマンスを見せ2ゴールで輝きを放ったのに、その次戦ではベンチに座らされた。もちろん戦術的な理由があり、グラスナーは主将のローデを起用することで守備力を高めたかったのだろうが、そのプランは結果から見ても成功しなかった」

「それに監督はいつ、どの試合でゲッツェを投入するか考えるべきだ。テクニシャンはバイエルン戦では良いパスを1~2本出していたが、それ以外ではバイエルンの超高速サッカーに埋もれてしまった。あの状況だとダイナミズムとスピードが不足している。彼の強みは、チームのポゼッション率が高く、引いて守る相手との対戦時に創造性のある解決策が求められるときこそ、活かされるはずだ」

 また同紙は、マクデブルク戦には後半21分から、バイエルン戦には後半36分からDFトゥタとの交代で出場したMF長谷部誠についても、試合によってはスタメン起用を望む模様。「監督は守備においても、どの試合で戦術家ハセベを起用するかも検討しなければならない。トゥタがすでに守備のボスの役割を長期的に担えるのかに現時点疑問が残るからだ」と23歳ブラジル人DFが継続的に3バック中央のポジションをこなすのはまだ早いとの見方を述べている。

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