クラブ・ウニベルシダ・ナシオナル(UNAMプーマス/メキシコ1部)は20日、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(39)がスペインで拘束されたことを受け、契約を解除することを決定した。クラブ公式サイトで伝えている。

　スペイン『アス』によると、D・アウベスは昨年12月30日にバルセロナのナイトクラブで女性に性的暴行を加えた疑いがあり、今月20日にスペインの裁判所から保釈なしの刑務所収監を命じられた。裁判待ちの間、拘束されることになるという。

　レオポルド・シルバ会長は声明で「クラブ・ウニベルシダ・ナシオナルは正当な理由により、本日付でダニエウ・アウベスとの契約を終了することを決めた」と報告し、「この決定により、当クラブは誰であろうと、大学の精神とその価値観に反する行為を容認しないというコミットメントを改めて表明する」と述べている。

　UNAMプーマスは、国内最大の大学であるメキシコ国立自治大を設立母体とする名門クラブ。シルバ会長は「クラブ・ウニベルシダ・ナシオナルは、選手たちが社会、メキシコ、そして世界のどこでも模範となるように、ピッチ内外での敬意、誠実さ、品位、プロとしての振る舞いを推進する機関であり、我が国の若いアスリートのトレーニングと育成において歴史を通じて手本となってきた我々の仕事の哲学を、一人の人間の行為で損なうことは許されない」と非難した。

　なお、スペイン『アス』は司法関係者の話として「彼はメキシコでプレーしており、スペインと引き渡し協定を結んでいないブラジル国籍を持っているため、逃亡のリスクがある。この状況が保釈なしの拘留を命じる裁判官の判断に、決定的な影響を与えた可能性がある」と報じている。

D・アウベスを乗せた警察車両