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プレミアで相次ぐ誤審…VAR部長が連続ミス、VAR専任審判員がミスの半分を占めていると報道も

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VAR問題は根深そうだ

 プレミアリーグ第23節は各会場で判定が話題となってしまった。審判員を統括するPGMOLは人為的ミスにより2つの誤った判定が起きたことを認めている。

 誤審が認定された1つ目はクリスタル・パレスvsブライトンの前半32分の判定。DFペルビス・エストゥピニャンの得点でブライトンが先制したかと思われたが、VARチェックで同選手のオフサイドが判明してノーゴールとなった。しかしこの判定を再検証したところ、オフサイドラインが本来対象とすべき選手から引かれていないことが明らかに。得点が認められるべきシーンだったが、対象選手よりも手前のDFからオフサイドラインが生まれたためオフサイドとなってしまった。

 2つ目はアーセナル戦のブレントフォード同点ゴールについて。FWイバン・トニーにアシストしたMFクリスティアン・ノアゴールはオフサイドポジションだったが、直前のDFイーサン・ピノックとDFガブリエル・マガリャンイスの競り合いに気を取られすぎてVARはオフサイドチェックを失念。オフサイドラインが生成されることはなく、オフサイドとすべきシーンで得点を認める結果になってしまった。

 さらにPGMOLは判定の正誤を明らかにしていないが、ウエスト・ハムvsチェルシーでもVARに関する誤審疑惑が議論されている。論争となったのは後半44分、MFコナー・ギャラガーのシュートがPA内にいるMFトマーシュ・ソウチェクの手に当たって枠を外れた。主審はノーファウルと判定してVARもこれを支持したが、ハンドの反則でPKとすべきだったという意見が相次いでいる。チェルシーはクラブ公式ツイッターでFIFAの年間最優秀GK候補を紹介する投稿に反応。このシーンの動画と「トマーシュ・ソウチェク」というテキストをツイートし、判定への不満をジョーク気味に表している。

 プレミアリーグではVARに関連する誤審が過去にも複数発生している。『ESPN』は主審を引退してVAR専任になった審判員の能力不足を指摘。同メディアによると、今季発生したVARのミスのうちおよそ半分はVAR専任審判員によるものだという。その内の1人、今節ブレントフォードの得点を誤って認めたリー・メイソン氏は6回ミスをしており、元プレミア主審のキース・ハケット氏が「彼を解任すべき」と発言したことを『デイリー・メール』が伝えている。

 また、同じくVAR専任でソウチェクのハンドを見逃したとされるニール・スウォーブリック氏は同リーグのVAR部長を務めている。VAR初導入時にはメディア対応を行った彼だが、1月29日のFA杯ブライトン戦でリバプールMFファビーニョの退場となるべきタックルを見逃したことが既に発表されており、ミスが連続する形に。VAR部門のトップによる連続ミスはPGMOLにとって頭の痛い話だろう。

 相次ぐ誤審騒動を受け、PGMOLが緊急のVARミーティングを行うことを英紙『ザ・アスレティック』が伝えている。はたしてプレミアリーグのVAR問題は改善されるのだろうか。

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