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欧州CL決勝の実績持つシリア指揮官、警戒対象は久保建英ら3選手「全体を止められるように」

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シリアのエクトル・クーペル監督

 {c|日本代表}}は21日、サウジアラビア・ジッダのプリンス・アブドゥラー・アルファイサル・スタジアムで行われる北中米ワールドカップアジア2次予選の第2戦でシリア代表と対戦する。森保一監督が20日、ジッダ市内のホテルで前日会見を行い、シリアのエクトル・クーペル監督への敬意を示した。

 アルゼンチン出身のクーペル監督は、スペインを中心に欧州で高い実績を持つ指導者。マジョルカ時代の1998-99シーズンにUEFAカップウィナーズカップ決勝に導くと、バレンシア時代の99-00シーズンからはUEFAチャンピオンズリーグの決勝に2年連続で進出。02-03シーズンにもイタリア・インテルで欧州CL準決勝に進んだ実績を持つ。

 森保監督は記者会見で「クーペル監督については非常に尊敬している」と述べ、「世界のサッカーの中で結果を出して、そして長く監督としての実力を認められてキャリアを積み上げられていて素晴らしいと感じている」と敬意を示した。

 シリアは今年2月から率いており、グルジア、エジプト、ウズベキスタン、コンゴ民主共和国に続いて5か国目。日本とはウズベキスタン時代の2019年1月、アジアカップグループリーグ第3節で対戦し、日本がFW武藤嘉紀とDF塩谷司のゴールにより、2-1で勝利していた。

 森保監督は「私の記憶が間違いでなければ、前回のアジア杯でウズベキスタンの監督をされていたので、一度対戦した経験がある。その時も感じたが、選手個々の力を引き出して、チームを組織的に強固に機能させる素晴らしい指導をされている印象を持っている」と振り返った。

 続けて森保監督は現在のシリアの印象について「試合は見させてもらったが、強固な守備から素早い攻撃を仕掛けられるチーム。ゴールに向かっていく個々の能力が高い選手たちを組織的に役割をはっきりさせ、機能性を持たせることができ、素晴らしいオーガナイズをされている」と指摘。「ベースは強固な守備からカウンターだとは思うが、試合を見ているといろんな戦い方、戦術をされている。前からプレッシャーをかけることもでき、攻撃では遅攻で相手を崩していくところもチームに落とし込んでいる印象を持っている」と分析の跡をのぞかせた。

 一方のクーペル監督は日本戦について「非常に厳しい試合であることはわかっている」と述べつつ、「相手は強いチームではあるが、我々は試合に勝つための戦術を探したい」と意欲。「日本代表とのクオリティの差をできるだけ少なくするため、日本よりもミスを減らして戦いたい。我々のメンタリティは常に勝ち点3を取るために勝つための方法、勝つための戦術を探し続けることだ」と力を込めた。

 また警戒すべき選手としてはミャンマー戦でハットトリックのFW上田綺世(フェイエノールト)、スペインで実績を重ねるMF久保建英(ソシエダ)、欧州最高峰のクラブでプレーするMF遠藤航(リバプール)の名前を列挙。一方で「日本代表のすべての選手はとても強く、優れた選手たちだ」とし、「選手個人ではなく全体的に止められるようにしたい」とチーム全体への警戒を口にした。

(取材・文 竹内達也)
竹内達也
Text by 竹内達也

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