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バロンドール有力候補のデンベレ、過去の過ちを語る「大きな代償を払った。特にバルセロナでそれを痛感した」

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CL初制覇に貢献したFWウスマン・デンベレ

 パリSGのフランス代表FWウスマン・デンベレがバロンドールについて言及した。スペイン『アス』が伝えている。

 デンベレは今季公式戦で49試合33ゴール15アシストと圧巻の数字を残し、クラブ史上初のUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)優勝を含む3冠達成に大きく貢献。2025年バロンドールの有力候補の1人とみられている。

「サッカー選手にとってバロンドールを獲得することは、間違いなく個人レベルでの聖杯だよ。子どもの頃から夢見てきたことだ。『テレフット』(フランスのサッカー専門番組)で、選手たちがバロンドールを受け取る様子を見ていたのを覚えている。本当に感動的だった」

 バロンドールへの憧れを語ったデンベレだが、自身が受賞にふさわしいかという質問には謙虚な回答をしている。

「まずは30人の候補者に入れることを願っている(笑)。これまでは怪我が多かったり、パフォーマンスが安定しなかった時期もあったが、今シーズンは安定した活躍ができたと思う。だから、どうなるか楽しみだ。候補に名前が載るだけでもすごいことだし、すでに有力候補の1人になれたというだけで大きな勝利だ。でも、いつか本当に受賞できたらうれしいね」

「(自分がバロンドールにふさわしいかと聞かれて)難しい質問だね(笑)。自分では分からない。それは投票するジャーナリストたちが決めることだ。自分としては、昔から同じスタイルでサッカーをしている。小さい頃から、スタジアムに来てくれる人たちに喜びを与えたいと思っていた。ドリブルも好きだけど、チームに貢献したいし、ゴールやアシストも決めたいと思っている。だから、みんな自分の考えで、自分の好きなように投票するんだ。ウスマン・デンベレが好きなら最高だし、そうでなくても人生は続く。どうなるか見てみよう」

 デンベレの才能は誰もが認めるところだが、以前は素行の悪さや度重なる怪我などで真価を発揮できずにいた。今季の活躍の裏には、意識の変化もあったようだ。

「僕は前よりもハングリーになった。それは明らかだ。シーズン開幕当初、もっと決定的な選手になりたい、もっと多くのゴールを決めたいと言っていたが、それはチームメイトのおかげで実現した。彼らは素晴らしい仕事をした。そして僕も自信が持てるようになったんだ。土曜日にゴールを決めたら、3日後にはまたゴールを決めたいと思うし、その翌週も。この勢いは止まらない」

「僕は以前よりも少しプロフェッショナルになった。もともとプロ意識はあったけど、さらにプロフェッショナルになったんだ。今は休みの日でもトレーニングセンターに行ってリカバリーし、理学療法士と一緒にトレーニングするのが好きになった。以前は家に帰ってNBA 2K(バスケのゲーム)をプレイしたり、テレビを見たりしていた。若かったので、それも普通だったと思う」

「でも、結局は大きな代償を払うことになった。特にバルセロナでそれを痛感した。若くして加入し、20歳から26歳までプレーし、多くの身体的な問題を抱えていた。たくさんのことを学び、それが僕の助けになった。今では自分の体のことをより深く理解している。だから怪我も少なくなった。自分のコンディションが良い時だけでなく、ペースを落として調整する必要がある時も分かるようになったんだ」

 今季は個人技だけでなく、ハードワークでチームを助ける姿も印象的だった。その手綱を引いたのは、デンベレと同じ2023年夏にパリSGへやってきたルイス・エンリケ監督だ。

「ルイス・エンリケのような監督の下では、守備を怠ればベンチに下げられ、誰かが代わりになる。僕にとって、FWはサボるべきではない。攻撃時だけでなく、守備でも攻撃でも常にチームに貢献する努力をするべきだ。そのおかげでパリSGはヨーロッパ王者になれた。全員が守り、全員が攻撃したんだ」

 これまで数々のスター選手を獲得しながらも、欧州CL制覇に届かなかったパリSG。デンベレはエンリケ監督こそが“スター”かと問われ、「そうだ。彼こそがボスだ。良いプレーをすれば試合に出られるし、そうでなければ出られない。努力しなければベンチだ。彼はそのメンタリティをパリSGにもたらした。彼の言うことは正しいし、そのおかげでチームはまとまった。全員が自分よりもチームのことを考えている。これこそが、より大きなタイトルを勝ち取るための道だ」と手腕を称えた。

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ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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