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[CL]ロッベンがまたもPK失敗…バイエルンは今季3度目の準V

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 本拠地でビッグイヤーを掲げることはできなかった。UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)は19日、ドイツ・ミュンヘンで決勝を行い、00-01シーズン以来、11シーズンぶり5度目の欧州制覇を目指したバイエルン(ドイツ)は1-1からのPK3-4でチェルシー(イングランド)に敗れた。後半38分、MFトーマス・ミュラーが先制点を決めたが、同43分にFWドログバに同点ゴールを許すと、1-1の延長前半5分にはFWロッベンがPKを失敗。最後はPK戦で力尽きた。

 本拠地アリアンツ・アレナで迎えた9度目の欧州CL決勝の舞台。バイエルンは“ホームアドバンテージ”を最大限に生かし、立ち上がりからボールポゼッションを高め、試合を支配した。前半5分、MFシュバインシュタイガーが積極的にミドルシュートを狙うと、同13分にはMFリベリの左クロスにFWマリオ・ゴメスが頭で合わせたが、いずれも枠を外れた。

 前半21分、ロッベンがリベリとワンツーの形でPA内に進入。左足のシュートはDFの股間を抜いてゴールマウスを捉えたが、GKチェフが鋭い反応で弾いた。チェルシーの初シュートは前半34分のMFマタの直接FK。バイエルンが主導権を握り続けるが、ゴールが遠い。前半のボール支配率はバイエルンの60%に対し、チェルシーは40%。シュート数でも13本対2本と大きく上回ったが、枠内シュート数は2本対1本と、フィニッシュの精度を欠いた45分間だった。

 スコアレスで折り返した後半も試合のペースは変わらない。攻めるバイエルン、耐えるチェルシーの構図。後半8分、ロッベンのシュートがDFに当たったこぼれ球をリベリが押し込み、ゴールネットを揺らすが、オフサイドを取られる。同14分にはゴメスのスルーパスからロッベンが左足で狙うも、DFアシュリー・コールの体を張ったディフェンスにブロックされた。

 攻めあぐねるバイエルンに待望の先制点が生まれたのは後半38分だった。MFトニ・クロースが左サイドからクロスボールを上げると、ゴメスの背後から走り込んだミュラーがヘディングで叩き付ける。ついに名手・チェフの牙城を破り、ゴールをこじ開けたバイエルン。スタジアムは勝利を確信し、ボルテージも一気に最高潮に高まったが、ここからまさかの展開が待っていた。

 今大会、驚異的な粘りを見せ続けるチェルシーに対し、後半43分に初めて与えたCK。これをドログバに合わせられ、土壇場で同点ゴールを決められた。1-1のままPK戦に突入すると、延長前半3分にはPA内でリベリが後方からドログバに足を引っかけられ、PKを獲得する。ところが、ロッベンがゴール右を狙ったキックはチェフに弾かれてしまった。

 天王山となったブンデスリーガ第30節のドルトムント戦に続くロッベンのPK失敗。しかも、リベリがFWオリッチとの負傷交代を強いられた。試合はそのままPK戦にもつれ込んだが、流れは完全にチェルシーに傾いていた。

 チェルシーの一人目、MFフアン・マタのキックはGKマヌエル・ノイアーが弾いたが、4人目のキッカーを務めたオリッチがチェフに止められる。3-3で迎えた5人目。シュバインシュタイガーが放ったシュートは右ポストを弾き、最後はドログバが決め、チェルシーが栄冠に輝いた。

 ブンデスリーガではドルトムントの後塵を拝す2位に終わり、ドイツ国内杯も決勝でドルトムントに2-5で大敗した。今季3度目の準優勝。悲運のシルバーコレクターとなったロッベンは試合後もピッチに倒れ込んだまま、動くことができなかった。


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