[6.21 ブラジルW杯F組 ナイジェリア1-0ボスニア・ヘルツェゴビナ クイアバ]

　今大会唯一の初出場国となったボスニア・ヘルツェゴビナ代表の旅はグループリーグで終わった――。

　欧州予選G組を首位で突破するだけでなく、FWエディン・ジェコ、FWベダド・イビシェビッチ、MFミラレム・ピャニッチら強力攻撃陣を擁し、今大会のダークホースとも呼ばれていたボスニア。しかし、初戦のアルゼンチン戦で1-2の黒星を喫すると、続くナイジェリア戦でも0-1で敗れて、1試合を残した状況でグループリーグ敗退が決まった。

　ナイジェリア戦では不運も重なった。前半21分にMFズビェズダン・ミシモビッチのスルーパスから抜け出したジェコがネットを揺らしたが、オフサイドの判定に取り消されてしまう。さらに前半29分の失点の場面ではDFエミル・スパヒッチがFWエマヌエル・エメニケのファウルに遭ったようにも見えたが笛は吹かれず、その流れからFWピーター・オデムウィンギーに決勝ゴールを叩き込まれた。

　その後、主導権を握って幾度となくゴールを脅かしたがGKビンセント・エニュアマの好セーブにも遭い、最後までゴールは生まれなかった。

　チームを率いるサフェト・スシッチ監督は試合後、「選手たちに何かを言うことはない。彼らは勇敢に戦ってくれたし、よく走ってくれた」と、敗れながらも最後まで勝利を目指した選手たちを称えた。そしてグループリーグ敗退が決まっている中、迎える最終戦イラン戦に向けて、「今は何も考えられないけど、3日後には試合がある。その時間を利用して全力で準備します。最後の試合になりますが、皆さんに良い印象を与えられるような試合をしたいと思う」と語った。

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