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「先発で使ってほしい」日本代表選手も…JOYが選んだロシアW杯注目の11傑

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JOYが選んだロシアW杯注目選手とは…

 4年に一度の祭典、FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会が6月14日に開幕する。ゲキサカではW杯を待ちわびる著名人をインタビュー。ロシアW杯で注目する11選手を挙げてもらった。

 第1弾は、芸能界随一のサッカーファンとして知られるファッションモデルでタレントのJOYさん。イギリス人の父親と日本人の母親を持つ群馬県出身の彼は、親しみやすいキャラクターで人気を集め、バラエティ番組などでも活躍している。プライベートでは自身のフットサルチームを持ち、中学生の時にはアーセナルユースの練習に参加した経歴を持つなど、サッカーとの関係も深い人物だ。インタビューでは、W杯で注目する選手だけでなく、日本代表や優勝国予想についても語ってもらった。
(※取材日:2018年5月26日)


――いよいよW杯が始まりますね。
「ワクワクしますね。日本代表のことはすごく心配ですけど、大会が始まることはすごくワクワクしています」

――気になるチームはありますか?
「イングランドですね。僕はイングランドと日本のハーフなので。なかなか大きい大会で結果を残せていないので、そろそろW杯でいいところまで行ってほしいですね。(ハリー・)ケインとか調子のいいFWもいますし、今大会はどこまで進めるのか注目しています。スペインももちろん注目ですね。スペインは強いけど、意外と周りで優勝候補として名前が出てきません。ブラジル、ドイツ、フランスという意見が多いように感じます」

――スペインと言えば、アンドレス・イニエスタ選手がJリーグにやってきます。
「バルセロナと(パートナーシップ契約を結ぶ)楽天の関係を考えたら、移籍の可能性はゼロじゃないと思っていました。だけど、金額が金額だったので、さすがに取らないんじゃないかなと思っていました。僕が仮にオーナーだったら、それだけのお金があればいろんなポジションにいい選手を取ると思います。一人のスターを呼ぶことで集客が見込めるかもしれませんが、ずっといるわけじゃない。いい選手が一人来ただけで何とかなるわけではないですよね。

 もちろん、“バルサのイニエスタ”が来るというのはうれしいです。ただ、優勝するための補強ではないんだろうなと感じてしまいます。でも、しばらくスター選手があまり来てくれなかったJリーグで三木谷会長が(ルーカス・)ポドルスキとイニエスタを獲得したことによって、サッカーに興味がなかった人たちが興味を持つきっかけにはなるのかなと感じます。そういう意味では素晴らしいことだと思っています」


――日本代表は西野朗監督が就任し、W杯に向けた最終候補メンバーが発表されました。率直な意見をお聞かせください。
「今まで代表で頑張ってきた選手、貢献してきた選手が招集された感じがします。4年前とそんなに大きく変わっていないのはどうなんだろうと思ってしまいますね。クラブチームで出られていない選手も多く選ばれていますし、逆に調子がいい選手、コンディションが整っている選手を呼んでいないので、そこはどういう計算なのかなと気になります。

 ケガ人が多いとも聞いていますし、試合勘がない選手が心配です。(W杯に)間に合っても、またケガしてしまうのではないかと。本大会でケガ人が増えてしまうのが一番怖いなと思いますね。心配ジャパン……」

――日本代表で期待する選手は?
「大迫(勇也)選手ですね。やっぱり、前線でタメを作れて、キープできる選手は貴重な存在だと思います。しっかり前でボールをおさめられないと攻撃の起点を作ることはできません。日本は大迫選手の出来に左右されると僕は考えています」

――親交が深い槙野智章選手も招集されました。
「槙野が入っているのはすごくうれしいです。彼のプレーにはムラがなく、安定しています。だから安心して見られますね。(前監督の)ハリルホジッチは最後にレギュラーで使っていましたが、西野監督がどう評価しているのか分からないので、そのあたりは本人も必死に頑張っているところだと思います。ムードメーカーとしてもチームを盛り上げてくれるので、そういう意味では絶対チームに欠かせない存在ですね。友達がW杯に出るというのは、自分としても初めての経験です。本当にいい選手ですし、僕も仲良くさせてもらっているので、今までのW杯以上に日本代表というものに興味を持っています」

――メンバー発表後に槙野選手と連絡は?
「選ばれてからは取っていないですね。前に話したときは、『根拠はないけど、(決勝トーナメントに)行けそうな感じがするんだよね』と言ってました。『なんで?』と聞いたら、『分からないけど、行けそうな気がするんだよ』って。結構真剣に言っていました。代表でやっていて“俺たち行けるんじゃないか”という感覚があるんでしょうね。全員が同じように思えていたらいいですね」

――日本はグループリーグでコロンビア、セネガル、ポーランドと対戦します。
「(グループリーグを)突破してほしいなと思います。山場は絶対、(初戦の)コロンビア戦でしょうね。日本人のメンタル的に一発目で負けてしまうと不安になって、どんどん崩れていくと思うので、コロンビア戦はせめて引き分けでいきたい。前回のブラジルW杯ではコロンビアと対戦して1-4で負けているので、どうなるのかなと思っています。メジャーな名前でなくても、コロンビアにはいい選手がいますからね。

 でも、酒井高徳選手はハメス(・ロドリゲス)にも奪える隙があると話していましたし、選手の中でも狙いどころは分かっているのかなと。とにかく日本は(勝つために)点を取れないといけないですよね。点を取れるイメージがここ数試合であまり見られなかったので、“希望の光”だった中島(翔哉)選手を選んでほしかったですね」

――JOYさんは中島選手を選んで欲しかった?
「“ポリバレント”ではなかったと西野監督は言っていましたけど、試合の展開の中でポジションを変えながらやったり、いろいろなポジションをやっているように僕は感じていました。だから、(外したのは)『なんだろう?』と思いましたね。だけど、こればっかりはだれかが選ばれたらだれかが外れるわけで、だれが選ばれても批判はあるし、賛成もある。サポーター十人十色の意見があるので、あくまで僕は寂しいなという気持ちでいます。流れを変えられる選手だと思っていたので……」


――それでは、今大会注目の11選手をお願います。
「個人的に楽しみな選手を選びました」

ガブリエル・ジェズス(ブラジル/マンチェスター・シティ)
「たしか、ブラジルW杯のときは大会を手伝う仕事をやっていたと思います(編集部注:W杯に向けた整備工事の一環でペンキ塗りのアルバイトをしていた)。4年経って今度は選手として出るというのは、すごいなと思いますね。彼は(21歳と)若いですけど、ネイマールを越える実力だと言われていますし、W杯をきっかけにさらに飛躍する気がします。得点能力の高さ、少ないチャンスを決めるというのもそうですし、決めてくれそうな雰囲気を持っていますよね。日本のFWもあれくらい安心して見られたらいいなと思うような選手です」

ネイマール(ブラジル/パリSG)
「ネイマールとジェズスが前線にいるブラジルは驚異的ですよね。ケガの具合は心配ですが、結局、安定してやると思います。そもそも、あれだけうまいのでケガでちょっと練習ができなかったからといって、下手になるレベルの選手じゃない。あとは大会の途中でケガをしないでほしいですね(編集部注:ブラジルW杯では準々決勝のコロンビア戦で腰椎を骨折)」

マルセロ(ブラジル/レアル・マドリー)
「もうサイドバックじゃないですよね。得点力がすごいし、トップ下でやらせたら化け物になると思います。本当に見ていて楽しい。前にボールを運んでラストパスも正確だし、出せなかったらシュートを打つし、ボールの持ち方もいやらしい。本当にいい選手だと思います」

▼ケビン・デ・ブライネ(ベルギー/マンチェスター・シティ)
「パスの正確性とスピード、DFとGKの間に入れるボールは半端じゃない。顔は可愛いらしいのにあんなプレーをする。相手だったら嫌だと思いますね」

エデン・アザール(ベルギー/チェルシー)
「ドリブルでどんどん打開できますし、出しどころがなくても自分で勝負できる。ペナルティーエリアの近くでファウルをもらってFKにつなげるプレーもうまい。ベルギーも今回は楽しみですね。(優勝の)可能性はあると思いますよ」

モハメド・サラー(エジプト/リバプール)
「もちろん、注目の選手です。今シーズンの活躍を見たらバロンドールを取ってもおかしくないと思います。スピードもありますし、あの得点力には驚かされました。クラブチームで結果を残したので、W杯で結果を出したら大物ですよね。そうなれば、もちろんリバプールはいいチームですけど、レアル(・マドリー)とかに移籍する可能性もありますね」

ロベルト・レバンドフスキ(ポーランド/バイエルン)
「僕はFWの中で一番好きです。FKを蹴ることができるし、ヘディングも強い。両足も使えてドリブルで仕掛けることもできます。あとはマークを外してピンポイントで合わせるのもうまい。シュート精度もすごいですよね。サラーやジェズスもいますけど、レワンドフスキは世界で一番かなと思います。完璧なのは彼。穴がない、隙がない、なんでもできる。めちゃくちゃ楽しみな選手ですね。余談ですが、あるサッカー番組のロケでポーランドに行ったとき、(イェジー・)デュデクにインタビューする機会がありました。彼は『(ポーランドは)守備に弱点があるけど、うちにはレワンドフスキというスーパーな選手がいるから大丈夫』と話していました。日本のことは全然知らなかったですね」

ルカ・モドリッチ(クロアチア/レアル・マドリー)
「中盤でリズムを作って、試合を落ち着かせてくれる。攻撃のスイッチをどう入れるかを握っている選手だと思います。ミスが少ないという印象ですね。目立つわけではないですが、すごく効いていますよね」

トーマス・ミュラー(ドイツ/バイエルン)
「僕はユニフォームが似合っていないところが好きですね。初めてサッカーをやる人がユニフォームを着ているように見えます。変じゃないですか? 靴下のバランスとか、ユニフォームの着方がサッカー選手っぽくない。着せられている感じがします。そこまで技術が高い選手のようには見えないけど、W杯でも点を取っている。今大会もバンバン点を取ってほしい選手です」

▼ルイス・スアレス(ウルグアイ/バルセロナ)
「プレーはもちろん、ちょっとやらかしてくれそうで楽しみ。注目ですよ。これまでのW杯では相手選手に噛みついたり、相手のシュートを手で止めたりしました。そういう何か“やらかす”可能性がある選手は好きですね。そういう意味で歴史を作ってくれそうな気がします。とにかくやんちゃなのでスアレスはプレー以外も注目です。そんな簡単に牙は抜けないと思いますよ。バルサは周りの選手がうまいからストレスを感じることが少ないと思いますが、ウルグアイ代表となると変わってくるわけで、いつもどおりにいかないと牙が出てくると思います。何かが起こると僕は信じています(笑)」

乾貴士(日本/エイバル)
「乾が好きなんです。高校サッカーのときからですね。僕はずっとスタメンで使ってほしいと思っています。ドリブルがうまいですし、(スペインで)通用しているじゃないですか。原口(元気)、宇佐美(貴史)とまた違う個性を持っている。攻撃でパスの出しどころがない場面でも一人で仕掛けていける選手だと思うので、どうしてもスタメンで出てほしいですね」


――錚々たるメンバーですね。中でもレワンドフスキは日本と対戦します。彼を止めることはできるでしょうか?
「止められないんじゃないですか? 止めに行っても簡単にサイドにはたかれたりするので、ファウル覚悟で行くしかないかもしれません。あとは徹底してマンマークをつけるか。どのチームもレワンドフスキを止めたいけど、止められなかった。日本はどう止めるのか……。3戦目までもつれていたら、日本は点を取りにいかないといけない。守りに集中していたら点は取れない。だから、面白いですよね。3戦目の相手がポーランドって。どうなるんだろう」

――最後にズバリ優勝国は?
「今大会はブラジルだと思います。守備も攻撃も今回はいい選手がそろっている。“攻撃はできても守備がダメ”というブラジルが続いていたけど、チッチ監督になってから守備も本当に良くなったし、これだけすべてが安定しているブラジルは久しぶりだと思うので、(4位に終わった)前回大会みたいにはならないと思っています」

(取材・文 清水祐一)
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