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UEFAがW杯隔年開催案に批判声明…議論プロセスに「失望している」

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 欧州サッカー連盟(UEFA)は22日、国際サッカー連盟(FIFA)が提案するワールドカップの隔年開催案について、「適切な協議」を行うよう求める声明を発表した。

 UEFAの発表によると、今年5月にFIFAから各地域連盟に隔年開催の「実現可能性」を調査するよう求められたのを受け、「本大会や予選のカレンダー」「既存協議会への影響」「選手の心身の健康への影響」「女子、ユース年代の大会への影響」などさまざまな論点を抽出していた。

 ところが調査結果を待っている間、FIFAが隔年開催のキャンペーンを開始。UEFAは「現状では他の利害関係者と議論をかわす機会が与えられる前に抜本的な改革プロジェクトが伝えられ、それが公然と推し進められており、この方法論には失望している」と批判した。

 またその上でUEFAは、隔年開催の問題点について「4年に一度行われ、何世代にもわたりファンが育ててきた神秘性を持つ世界最大のサッカーイベントの価値が希薄となる」「通常の試合がトーナメントに置き換わることにより、より弱い代表チームのプレー機会が侵食される」「オフの代わりに高い強度の大会に参加することを余儀なくされる」「女性の大会が陰に隠れる」などと指摘した。

 UEFAは「これらは深刻な懸念のほんの一部であり、それらの懸念は本大会のカレンダーを厚くする事によって想定されるメリットを語る根拠のないスローガンだけで取り去ることはできない」とFIFAの姿勢を糾弾。「これらの問題についてオープンな議論をスタートし、解決策を検討する必要がある」と入念に議論するよう求めている。

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