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オーストラリア代表チーム、W杯開催国カタールに対する声明を発表…移民労働者や性的少数者への人権問題に言及

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オーストラリア代表

 オーストラリア代表チームは、2022年ワールドカップを開催するカタールの人権問題に対する声明を出した。

 中東で初開催される2022年カタール・ワールドカップ。異例の冬季開催になるなど話題に事欠かない同大会だが、特に大きな注目を集めるのが人権問題だ。多数の移民労働者がワールドカップに向けたインフラ工事で命を落とすと報じられ、さらに同国での性的マイノリティに対する扱いにも厳しい目が向けられている。

 当初から欧米を中心に批判的な動きがあり、フィリップ・ラーム氏やエリック・カントナ氏といった元選手たちはカタール・ワールドカップへのボイコットを表明している。

 大会まで3週間余りになる中、大陸間プレーオフを勝ち上がって出場権を獲得したオーストラリア代表チームの16選手は動画の中でカタールの抱える人権問題に対しての声明を出した。

 主将を務めるマット・ライアンは「フットボールを定義すべき普遍的な価値がある。リスペクトや尊厳、信頼、勇気といった価値だ。自国を代表するとき、僕たちはこれらの価値を体現したいと強く考えている」と主張。

 さらに、ファジアーノ岡山に所属するミッチェル・デュークなども登場した動画の中で、選手たちは「僕たちはカタールでワールドカップが開催される決定が数えきれないほどの労働者を苦しめ、傷つける結果になったことを知った」と話し、以下に続けた。

「これらの苦しんできた移民労働者は、僕たちの国や僕たちのフットボールを形作ってきた移民と同じだ。彼らはより良い生活を築くために同様の勇気や決心を有している。このような問題を解決することは簡単なことではないし、僕たちはすべての答えを持っているわけではない。僕たちはFIFProやカタールに永続的なレガシーを残そうとしている国際機関などと立ち上がっている」

「この中には人権を否定され、同性愛で差別を受けてきた人たちへの効果的な救済が含まれなければいけない。これらは全員に認められる基本的人権であり、カタールで継続的に発展しなければいけないものだ。2022年FIFAワールドカップの最後のホイッスルが吹かれた後もしっかりと続いていくレガシーを僕たちは作ることができる」

「僕たちの国で最も異文化的で、多様性があり、包括的なスポーツとしてのフットボールを通じて、僕たちは全員が安心して、自分らしくいれることができると信じている。LGBTI+ファンがカタールで歓迎されるという最大限の保証をカタールの首長やFIFAの会長から得ていることを理解しているものの、この開放性が大会が終わった後も続くことを願っている」

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