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W杯決勝には未練も…歴史的躍進導いたモロッコ監督「3位と4位は明らかに違う」

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モロッコ代表のワリド・レグラギ監督

 モロッコ代表のワリド・レグラギ監督が16日、カタールワールドカップ3位決定戦クロアチア戦の前日会見に出席し、今大会の躍進について「われわれは幸せだし、誇りに思っている」と述べた。

 14日の準決勝でフランスに敗れ、中2日で迎えるメダルマッチ。3位決定戦の位置付けについては列強国から疑問の声も挙がるが、指揮官は「プレーするのに良い試合だ」と前向きに臨もうとしている。

 アフリカ勢、アラブ世界で史上初の4強入りを成し遂げたモロッコ代表。躍進に導いた指揮官は3位決定戦に向けて「彼らはモロッコの代表としてW杯に参加しているし、一戦一戦が重要になる。たとえ親善試合であっても、われわれはわれわれの国のサポーターのために勝ちたいと思っている。明日は3位に入ることが目標だ。可能な限り頑張りたい」と意気込みを語った。

 会見の半ばでは「準決勝で負けたばかりで試合をしなければならない。こんなことを言って申し訳ないが、ブービー賞みたいなものではある。日曜日の決勝でプレーしたかった」と決勝進出への未練ものぞかせた指揮官。それでも「もう準決勝で負けてしまったのだから、サポーターのためにできるだけ前向きになりたい。3位になればさらに良いイメージを示せるし、表彰台に立つことができるんだ」と力を込めた。

 準決勝の試合後には「モロッコが世界のサッカー地図に載るため、常にW杯に出続けて、存在を示し続ける必要がある」と語っていた指揮官。この3位決定戦を次回大会につなげるため、現在22位のFIFAランキングを上げていくモチベーションも示した。

「もしW杯で3位になればFIFAランキングを上げることができる。そうすることで次のモロッコと対戦するアフリカのチームは、われわれが強い存在であることを分かるはずだ。3位に入ることで自分達の実力を示すとともに、モロッコサッカーの良い未来への道筋を開きたい」

 準決勝では試合前からアクシデントが続発し、主力選手の1人が試合前に先発を見送られ、2選手は途中交代を強いられた。また準決勝からの準備期間は、対戦相手のクロアチアよりも短い中2日。レグラギ監督も「準決勝はタフな試合になったし、頭を整理する必要があった」と述べ、厳しい戦いになるのは認めるところだ。

 それでも指揮官は自らを奮い立たせるように語った。

「彼らにはまだ渇望があるし、良い形で終わりたいと思っている。何より全てを捧げられるもう一つの試合があることを知っている。その重要さはわかっているし、3位で終わるのと4位で終わるのとは明らかに違う。しっかりと良い結果を残したい」。

 どんな結果になろうとも、これが最後の一戦。カタール大会の象徴となった深紅の戦闘集団は、歴史に残る躍進劇を笑って終えるつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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