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前回準VクロアチアがカタールW杯3位フィニッシュ!! アフリカ勢初4強のモロッコはメダル届かず

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FWミスラフ・オルシッチ(ディナモ・ザグレブ、手前右から2人目)の美しいループシュートで勝ち越し

[12.17 カタールW杯3位決定戦 クロアチア 2-1 モロッコ ドーハ/ハリファ]

 カタールW杯は17日、ドーハのハリファ・インターナショナル・スタジアムで3位決定戦を行い、クロアチアモロッコを2-1で破った。前回大会準優勝で2大会連続の躍進を果たしたクロアチアは1998年初出場時以来の3位フィニッシュ。アフリカ勢、アラブ勢で初めて4強入りしたモロッコはメダルに惜しくも届かなかった。

 互いに過密日程の7試合目ということもあり、メンバーを一部入れ替えて臨んだ一戦。それでもクロアチアはMFルカ・モドリッチ(R・マドリー)やMFマテオ・コバチッチ(チェルシー)、モロッコはFWハキム・ツィエク(チェルシー)やDFアクラフ・ハキミ(パリSG)ら主力選手を先発起用するなど、消化試合ムードは薄い3位決定戦となった。[スタメン&布陣]

 試合は序盤からモロッコに落ち着きのなさが出て、クロアチアのペースで続いた。すると前半7分、中盤で獲得したFKをモドリッチがフェイクを入れ、MFロブロ・マイェル(レンヌ)が蹴り出すと、絶妙なタイミングで動き出していた左SB起用のFWイバン・ペリシッチ(トッテナム)がヘディングでゴール前へ。最後は攻撃参加していたDFヨシュコ・グバルディオル(ライプツィヒ)がダイビングヘッドで突き刺し、さっそく先制点を奪った。

 モロッコは良いところのないまま失点。ところが直後の前半9分、右サイド突破でグバルディオルのファウルを誘い、ツィエクの左足FKがゴール前を襲うと、これをマイェルがヘディングでクリアミス。ボールがゴール前に高く浮き上がり、そこに反応したDFアクラフ・ダリ(ブレスト)が頭で押し込み、瞬く間に同点に追いついた。

 その後もクロアチアが押し込む中、徐々に落ち着きを取り戻したモロッコ守備陣も普段どおりの固い守備で対応。前半24分にはマイェルからのパスを受けたモドリッチが鋭い連続フェイントから左足で狙い、GKヤシン・ブヌ(セビージャ)を強襲したが、弾いたボールに再びブヌが腕を伸ばし、詰めてきたFWマルコ・リバヤ(ハイドゥク・スプリト)に奪われないままかき出した。

 その後はモロッコがボールを握る時間帯が増え、前半29分にはツィエクとの絡みから右サイドをえぐったハキミが強烈なクロスを送るも、わずかに中には通らない。すると同42分、クロアチアは一度マイェルがボールを奪われるも、コバチッチが鋭いプレスで奪い返し、リバヤがつないで左にパス。FWミスラフ・オルシッチ(ディナモ・ザグレブ)が美しいループシュートでファーポスト際を射抜き、再びリードを奪った。

 後半もクロアチアのペースは変わらず、前半終盤に右ウイングからトップ下に移っていたマイェルが存在感を発揮。左に流れてペナルティエリア内に何度も侵入し、クロスから惜しいチャンスを立て続けに演出した。なんとか戦況を打開したいモロッコは後半10分、18歳で先発抜擢されたMFビラル・エル・カンヌス(ゲンク)に代わって主力のMFアゼディン・ウナヒ(アンジェ)を投入。今大会でブレイクを果たした22歳に後を託した。

 その後はモロッコの最終ラインにアクシデントが続発し、次々と選手交代を強いられるが、MFソフィアン・アムラバト(フィオレンティーナ)を一列下げて対応。同29分、クロアチアは果敢な攻撃参加を見せたグバルディオルがエリア内で倒されたのように思われたが、ファウルを告げるホイッスルはなし。直後、逆にカウンターからモロッコが攻め上がり、立て続けに決定機を迎えたが、決め切れなかった。

 クロアチアは後半42分、ロングボールを途中出場FWブルーノ・ペトコビッチ(ディナモ・ザグレブ)が収めてカウンターの起点となり、落ち着いたパス回しから最後はコバチッチが狙うもボールは右外へ。追加点は奪えない。モロッコは同アディショナルタイム6分、FWユセフ・エン・ネシリ(セビージャ)のヘッドがわずかに枠外。最後は身体を張ったクロアチアが1点のリードを守り切り、1998年の初出場フランス大会以来となる3位に輝いた。

(取材・文 竹内達也)
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