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フランス代表DF、ムバッペ弾に歓喜も“仲間はずれ”に…W杯決勝でも誤解されたルールとは

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DFテオ・エルナンデスがDFダヨ・ウパメカノを押し戻す

 2度追いつくなど連覇への粘り強さを見せたフランス代表。惜しくもアルゼンチン代表に世界王者の座を明け渡す形となったが、大会史に残る名試合を演出した。

 “史上最高の決勝“とも称されるこの試合は、FWキリアン・ムバッペ無しでは語れない。2点ビハインドの後半35分にPKを決めると、1分後には見事なボレーシュートで試合を振り出しに戻した。延長戦でもPKを決めてハットトリックを達成した。

 ただ、ムバッペの得点に関してある行為が話題となっている。後半36分のカウンターから同点とした直後のゴールセレブレーションだ。ムバッペがピッチ外で喜びを露わにし、チームメイトも彼のもとへ駆け寄る。DFダヨ・ウパメカノは遅れて到着し、歓喜の輪に加わろうとしたが、DFテオ・エルナンデスに押し返されてピッチに残るよう指示されてしまった。結局、ウパメカノはムバッペらから少し離れた位置で得点を喜ぶこととなった。

 ドイツ紙『キッカー』はテオの意図を考察。フランスの選手全員がピッチ外にいた場合、その瞬間にアルゼンチンのキックオフが認められてしまうと考えたのではないかと指摘した。実際、前回のロシアW杯でも1人をピッチ内に残して得点を祝うシーンが散見された。

 定着しつつあるこの方式だが、実は選手の勘違いであり、必要性のない配慮であることはあまり知られていない。競技規則はキックオフの実施が認められるための要件で「キックオフを行う競技者を除いて、すべての競技者は、競技のフィールドの自分たちのハーフ内にいなければならない」と規定している。つまり全選手がピッチ外にいても再開は認められず、ピッチ内の自陣にいる必要があるということだ。

 また競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)は8日、ツイッター(@TheIFAB)で「得点したチームの選手たちがピッチ外で喜んでいた場合、主審はキックオフを認めますか?」という質問への回答を投稿。「いいえ」と明確に否定し、キックオフを行う選手以外の全員が自陣に戻っている必要があると示していた。

 勘違いで押し出されてしまったウパメカノ。『キッカー』は“選手の間に浸透する神話”と表現し、彼の無念を思いやっている。


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