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日本人初、荒木友輔主審が判定アナウンスを実施…DOGSOの可能性でVAR介入も

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荒木友輔主審が判定をアナウンス

 20日に開幕したU-20ワールドカップ。大会2日目に初戦を迎えたU-20日本代表は白星発進となったが、同日にはもう一つの“日本代表”も初戦を行った。試合では日本人初の出来事も発生している。

 もう一つの“日本代表”は日本人の審判団だ。同大会に主審として荒木友輔氏、副審として三原純氏と聳城巧氏が派遣されている。日本人トリオは21日のグループD第1節・U-20ナイジェリア代表がU-20ドミニカ共和国を2-1で下した試合を担当した。

 前半20分、VARを務めるシバコーン・プードム氏(タイ)の助言で荒木主審はオンフィード・レビューを行い、ドミニカ共和国にPKを与えた。この際、荒木主審は腰のボタンを押して会場とテレビの前のファンに向けてアナウンスを実施。英語で「オンフィールド・レビュー後、判定はPK。12番によるトリッピング」と説明した。

 また、前半41分にもVARが介入。ドミニカ共和国の選手が決定的な得点機会阻止(DOGSO)となる反則をした可能性でオンフィールド・レビューが行われた。ただ、荒木主審は「オンフィールド・レビュー後、攻撃側のナイジェリア・9番がハンドの反則(と判定)」と説明。先にナイジェリアの選手が反則をしていたためDOGSOにはならず、ドミニカ共和国のFKで再開となった。

 判定アナウンスは国際サッカー連盟(FIFA)が、2月のクラブワールドカップより試験導入しているもの。従来は大型ビジョンやテレビ画面に判定内容が表示されていたが、主審が理由を直接伝えることで、ファンがより容易に理解できることが期待されている。クラブW杯に日本人審判員の派遣は無かったため、荒木主審が判定アナウンスをした日本人初の審判員となった。

 なおFIFAは年間を通じて主催大会で試験導入する見込みだが、トライアルに名乗りをあげたリーグ・アン(フランス)には承認を下さなかったことが伝えられている。国内リーグでの導入は今のところ認められないようだ。



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