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判定とキックオフ時間に怒りぶつけた10分弱…王者追い詰めたエジプト監督「もう2度とW杯を見ない」

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ホッサム・ハッサン監督

[7.7 W杯決勝T2回戦 アルゼンチン 3-2 エジプト アトランタ]

 エジプト代表のホッサム・ハッサン監督が2点リードから逆転負けを喫したアルゼンチン戦後、記者会見に出席し、「我々は国内リーグでプレーしている選手を起用し、世界で最も高額な選手たちのいるチームと対戦した。前回のチャンピオンよりも優れた試合ができた」と選手たちの戦いぶりに手応えを語った。

 その一方、審判の判定には怒りが収まらない様子で、約10分弱にわたる会見の大半を判定と日程への批判に費やした。

 ハッサン監督が不満をぶつけたのはVARの介入について。エジプトは1点リードの後半17分、カウンターからFWモスタファ・ジコがゴールを決めたが、ボール奪取時にファウルがあったとしてVARが介入し、得点が取り消されていた。一方、後半アディショナルタイム2分の失点前にはボールを競り合ったMFハムディ・ファティ⁠がファウルをアピールしていた。

 この場面ではアルゼンチンのFWフリアン・アルバレスが正当なチャージでボールに触れた後、足同士の接触に至っており、ノーファウル判定が支持される場面。ところが指揮官は「アルゼンチン側が主審に圧力をかけたからだ」と主張した。

 ハッサン監督は「我々は誇りを持って戦い抜いた。これは名誉なことだ。しかし、結果は異なった。影響力をもたらしたのはFIFAが守るべきフェアプレーからかけ離れたものだった。リスペクトもフェアプレーも全くなかった」と糾弾。指揮官は「VARがあったが、使われなかった。VARを確認しようとしなかった。不運だったとか、アルゼンチンに結果が転んだとか、気取った言葉を言うつもりはない。誰かによって不当な扱いを受けた」と持論を展開し続けた。

 さらにハッサン監督は正午開始というキックオフ時間についても「普通は12時にサッカーの試合は行われない。外に出て散歩をし、空気を吸う時間だ。いつ朝食を食べればいいんだ?選手たちは朝7時半に朝食をして、12時にプレーすることになった」と猛烈に批判。「ラウンド16になると1日に2試合しかないのになぜ正午に試合を設定したのか。賢い人が決めたはずが、その知恵は一体何のために使われているんだ。私は問題から目を背けない」と熱を込めて語った。

 会見の終盤にはエジプトの記者から「昨日のパレスチナに関する発言があり、その内容のせいで罰せられたと思うか?」との質問が飛んだ。指揮官はアルゼンチン戦前日会見でパレスチナでイスラエルの空爆に苦しむ子どもたちに心を寄せ、「FIFAのシンボルは尊敬、団結を表している。我々は人間を尊重したいんだ。人生にフェアプレーを望む」と5分間にわたって熱弁していた。

 この質問にハッサン監督は「その通りだ」と同調。「選手たちは人道的な問題に支援を行うべきだ。子どもが亡くなる国では彼らはアルゼンチン、バルセロナ、マンチェスター・C、R・マドリーのユニフォームを着ている。彼らはあなたたちを愛し、サッカーを愛している。ただあなたたちは何をしているのか」と訴えかけた。

 さらにハッサン監督は記者の質問に答える形で再び審判批判を始め、「私は審判に不公平だと言った。アルゼンチンの勝利は不当なものだ」と主張。「これから帰るが、もうW杯のサッカーは一切見ることはない。この大会には公平さが全くない。私の心の中の抗議として、もう2度とW杯を見ることはない。家に帰っても、国に帰っても、W杯は2度と見ない。どの試合も見ない」と熱弁し、怒りが収まらない様子で会見場を後にした。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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