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トゥヘル監督会見は英国外記者から質問殺到…“外国人監督”に怒りのブラジル記者には反論「私はカルロを尊敬している」

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トーマス・トゥヘル監督

 イングランド代表トーマス・トゥヘル監督が10日、北中米W杯準々決勝ノルウェー戦の前日会見に出席し、南米の記者からの質問に答える形で「イングランドのフットボールに戻ってくることができて、このチームの監督として関われることは非常に光栄だ」といまの立場への思いを語った。

 ドイツ出身のトゥヘル監督は自国のマインツ、ドルトムントを率いた後、パリSGを経て、チェルシーの監督を担当。UEFAチャンピオンズリーグとクラブW杯を制し、イングランドの地で一定の成功を収めた結果、2024年10月から自身初の代表監督としてイングランドを率いることとなった。

 準々決勝の前日会見にはイギリス国外の記者も多数訪れ、トゥヘル監督には「外国人としてイングランド代表を率いること」に関する質問が殺到。トゥヘル監督は総論的に「イングランドのフットボール、スポーツ文化がとても好きだった」とし、「ここに来ると非常に特別な経験ができる。ユニークな姿勢でいて、控えめで、手がかからず、それでいて最高レベルの環境が味わえる」とイングランド愛で答えていた。

 ノルウェーの記者からは共に会見に出席していたFWハリー・ケインにも「トゥヘル監督がドイツのパスポートを持っていることへの議論があり、繰り返し浮上しているように思うがどう感じているのか」という質問も挙がった。

 これにケインは「どんな監督にも議論はある。正直に言って、彼がイングランド人かどうかは全く考えなかった。過去に外国人監督も自国監督もいたし、結局はチームとして成功し、大きな大会で勝ちたいということだけだ。バイエルンで彼を知っていたし、その(大きな大会で勝つ)チャンスを与えてくれるとわかっていたので、また一緒に働けることが楽しみだった」と答えた。

 ブラジルの記者は同国を率いているイタリア人のカルロ・アンチェロッティ監督に関して「ブラジル代表の監督であるカルロは、ブラジルの歴史で最も失敗したW杯チームを率いた。なぜそうなったかと言えば、彼は我々のアイデンティティを変えようとしたからだ」と怒り心頭の様子で「イングランドは良い方向に変わっているのか?」という質問をぶつけていた。

 トゥヘル監督は「カルロとの(自分の)関係性は……?」と困惑気味の様子だったが、「僕がもしアイデンティティを変えようとしたなら、選手たちをサポートしつつ、彼らが自分の能力を発揮できる基盤を築こうとしたということだと思う。今回のW杯の戦いの中では前向きにプレーし、攻撃的で活動的であろうとしている」と自身の見解を述べた。

 一方で「一体感、競争心、強い意志、飢餓感、不屈の精神といったメンタリティはイングランドのフットボールであり、プレミアリーグの一部分であると思う。これにはパス本数、攻撃回数、ボール保持率は数えられないが、こうしたこともフットボールには重要だ」とイングランドの文化にも敬意を表明。「こうして我々のチームと選手たちは最高のレベルまで到達した。これが基本的なことだと思う」と選手と共に作ったチームを誇っていた。

 その上でブラジルの記者に対しては「私はカルロを尊敬している」と反論。「彼はおそらく史上最も成功した監督の一人であり、紳士的だ。彼が全力を尽くしたことを私は確信している。これはあくまでもフットボールだ。時には負けから立ち直り、強くなることに苦しむこともある。きっとあなたもそうなる」とメッセージを送った。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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