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[プレミアリーグ参入戦]選手権V候補と互角の熱戦も、北海道大谷室蘭は壮絶PK戦で全国リーグ参入逃す

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高円宮杯U-18サッカーリーグ2012プレミアリーグ参入戦
[12.17 プレミアリーグ参入戦 北海道大谷室蘭高1-1(PK14-15)桐光学園高 味フィ西]

 北海道王者の実力は“ホンモノ”だった。室蘭大谷から今年、校名変更した北海道大谷室蘭高は、Jクラブユース勢5チームなどと争ったプリンスリーグ関東1部を制し、12月30日開幕の全国高校選手権でも優勝候補の一角に挙げられている桐光学園高と互角の試合を展開。相手のスピード感にやや対応できていない場面もあったが、MF小栗和也主将(3年)を中心とした正確なパスワークでボールを動かしたほか、守備面でも相手のパスコースを連係よく絶ち、球際での厳しさも見せていた。チーム力の高さだけでなく、小栗のループパスから「チームを乗せたいという気持ちがあった」と先制弾を叩きだしたFW内山北斗(3年)や高さ・強さ、そして巧さを兼ね備えた10番CB廣瀬智行(3年)ら個も随所で輝きを放っていた。

 17人目にまでもつれ込む壮絶なPK戦の末に涙したが、劣勢だった後半から延長戦で再びギアを上げて相手ゴールに迫るなど健闘した北海道王者を讃える会場からの拍手は、勝者に負けないほどの大きさ。降雪の影響もあり、学校の体育館や廊下でもトレーニングをするなど、関東勢に対して恵まれた環境ではない。それでも10月末の高校選手権予選決勝でプレミアリーグEASTの旭川実に0-1で敗れてからは、この試合での勝利をターゲットに調整し、高い意欲で延長戦を含む110分間を戦い抜いた。

 廣瀬は後輩たちへ向けて「(全国リーグに参戦していた)今年の旭川実がそうだったように、厳しい中でやっていたら勝負強さもつくと思う。後輩にはそういうところで戦わせて上げたかった。叶わなかったので、プリンスリーグのところでしっかり戦って、頑張ってほしいです」とメッセージ。1、2年生たちは来年、再びプリンスリーグ北海道を制してプレミアリーグ参入戦に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)
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