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自身初の海外へ意欲、高校選抜候補は「得点王」仙頭がファーストゴール

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[2.10 練習試合 日本高校選抜候補4-3専修大]

 選手権得点王が日本高校選抜候補のゴールラッシュの幕を開けた。日本高校選抜候補は0-1の2本目17分、敵陣中央でボールを拾ったFW仙頭啓矢(京都橘高3年)が左前方に位置するMF安井修平(東海大仰星高2年)とのワンツーから左足を振りぬく。「あれは得意としている形というか、自分で打開できひんと思ったので。味方が上手いことワンツーしてくれた」というパス交換から放った強烈な一撃がゴール右上へと突き刺さった。

 1月の高校選手権では全5得点中4点が先制点で、残りの1点も一時優勝に大きく近づく決勝での勝ち越しゴール。京都橘の躍進の象徴的存在だったアタッカーは高校選抜でもチームのファーストゴールを叩きだした。京都橘では2トップの一角として躍動していたが、3人のJリーガーが名を連ねる前線は高校選抜の最激戦区。その中で仙頭はこの日、FWではなく、ボランチなど中盤での起用となったが、その技巧で攻撃のアクセントとなっていた。

 2本目20分には田村のゴールをアシストし、5本目にも同点ゴールを演出するなど存在感。本人は「大学生のフィジカルの強さだったりを学べたので、いろいろ課題とか見つかっていい経験になったと思います。(個人的には)まだパスが雑なところがあった。修正していきたい」と反省していたが、厳しいプレッシャーの中でボールを落ち着かせるなど、高校選抜でも中心的存在になりうるだけの実力を十分に見せつけていた。

 すでに東洋大へ進学する新シーズンへの準備をスタートさせており、いい状態で合宿に参加。合宿最終日となる11日も得点に絡んでアピールする。「ボクはまだ海外に行ったことが個人的にないんで、そういう経験も大学に向けて必要だと思うし、絶対に行きたいと思います」。全国大会初勝利から一気に決勝へ進出した京都橘の躍進の立役者は願いどおりに高校選抜入りを果たして、世界で経験を積む。

(取材・文 吉田太郎)

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