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元代表、スカウト陣賞賛の「NIKE CHANCE」“日本代表”FW瀧本「みんな、多分ビックリする」

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「びっくりしています! (履正社のチームメートは)みんな、ボクが受けに行くん知っているんですけど、ノリみたいな感じで『頑張ってこいよ』と。(合格したと)言ったら多分ビックリすると思います」と笑った。先日まで開催されていた高校日本一を懸けた戦いで国立まであと一歩に迫る8強進出を果たしていた大阪の新鋭、履正社高の2年生FW瀧本高志が「世界で戦える」若き才能を探す世界規模のスカウトプロジェクト、「NIKE CHANCE ジャパンセレクション関西ラウンド」の勝者となった。

 今回のジャッジを担当し、1998年W杯フランス大会で世界と対峙した元日本代表DF中西永輔氏が賞賛する。「(ゲームで)あれだけ決定力を出して、自分だけじゃなくて、しっかりと周りを使えるプレーを見せてくれましたし、身体の強さとスピードも出してくれた。(学ぶべきところは多いが)海外の選手と戦うには彼が一番近い存在だったと思います」。ミニゲームなどが行われた2次審査では瀧本本人も「2次のときに全然上手く行かなかったんで、残れるかなとは思った」というほど。狭いスペースの中でなかなか力を発揮することができず、強引な突破がDFに引っ掛かるシーンも少なくなかった。それでも「何とか3次残れて、フルコートになったら自分の良さを出せると思っていた」という通り、3次審査でそのスピードと強さ、ポテンシャルの高さを見せつける。

 前半14分に左サイドから仕掛けて獲得したPKを右足で決めると、15分には右サイドを個人で打開し、FW廣井隼人(東大阪大柏原高)のゴールをアシスト。19分にも左サイドからの豪快な突破で相手SBを振りきり、廣井のゴールをアシストした。後半には1得点1アシストの活躍を見せただけでなく、前線からのプレスで相手DFからインターセプトし、DFを引きずるように振り切る馬力十分の突破も。終盤はやや運動量が落ちた感もあったが、ビッグプレーを連発してJクラブの強化担当や元日本代表選手たちから最高の評価を勝ち取った。「夢はサッカー選手なんで自信にもなりました。これからもっと頑張って行こうかなと思いました」

 今月5日に全国での戦いが終わったばかり。ただ「日本のサッカーと外国のサッカーって、だんだん近づいていっていると思うんですけど、まだ外国の方がレベルが高いと思う。そういう部分を高校のうちに経験したいと思って受けました」と「NIKE CHANCE」への挑戦を決意。全国大会で全4試合に先発し、ゴールも決めているFWは「縦が空いていたらどんどん行くというのは自分の高校でもやっている。縦は得意です」という突破力、そして中央からサイドへ流れながら相手DFを何度も破ってアシスト、そしてゴールで輝きを放った。同じく履正社から参加し、十分合格レベルのプレーをしていたGK久松礼於の「(悔しいが)上手いんで、高志は。言うことなしやないですか。試合でも相手をぶっちぎっていましたし」という祝福も背に世界へ挑戦する。

 海外は初めてという瀧本だが、観光気分は全くない。「サッカーしたいですね。サッカー以外は別にいいかなと思っているんで、遊べへんくてもサッカーだけしたいと思います」ときっぱり。「関西でひとりに選んでもらったんで、自分の良さを海外でもどんどん出して行って最終的にはいい形で終わりたいなと思います」と、海外の選手たちと競り合うグローバルセレクションも突破することを誓った。

(取材・文 吉田太郎)
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