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プリンス関東1部でゴール量産の八千代高FW浅川「NIKE CHANCE」関東ラウンドでも得点力発揮

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 世界規模のスカウトプロジェクト「NIKE CHANCE」ジャパンセレクション関東ラウンドに出場した八千代高FW浅川隼人(3年)は、最終審査の選考試合(25分ハーフ)で最多となる2得点。2次審査の8対8でも難しいシュートを決めるなど、プリンスリーグ関東1部でJユース勢からゴールを連発(12得点)し、得点ランキング2位タイに食い込んだ実力を十分に発揮した。ただ、「シュートが得意なはずだったんですけど、あんまり入らなかった。そこが悔い残ります。オフの動きを自分では大事にしていて、バックの間で受けることだったり、クロスからのシュートだったりが得意なので、もっとクロスが上がってくれば良かった。オフの部分ではあまり見せられなかった」と本人は無念の表情。参加者の中でトップクラスの実力、ポテンシャルを感じさせたものの、「NIKE CHANCE グローバルセレクション」(イングランド)へ出場する勝者には選ばれなかった。

 関東大学リーグ1部の新鋭・桐蔭横浜大に進学することが決まっているFWは、昨年12月の予備セレクションに比べて身体もつくってきていた。2次審査から非常にアグレッシブなプレー。そしてゴール前ではGKやDFの動きを見極めて逆を取り、角度のない位置からでも確実にゴールを捉えるシュートを撃ってくる。そして3次審査では1-1の前半13分に鋭いターンから前を向いてドリブルを開始すると、両横からプレッシャーをかけてくるDFを振りきって前進。そのまま右足シュートをゴールヘ叩き込んだ。さらに後半にはクロスバーを叩いたシュートのこぼれ球を頭で押し込んで2点目を奪う。ただ17分に再びドリブルで抜けだしてGKと1対1になりながらもシュートを右に外すミス。これを決めていれば、結果もまた違った可能性もあっただけに悔やまれる一撃だった。

 八千代では2年時に夏冬全国大会に出場。だがチームはいずれも初戦で姿を消し、“スーパーサブ”として起用された浅川もゴールを奪うことができなかった。「1回戦で終わっちゃたから、そこが悔いで。(ベスト)8とか、4とか行けばもっと試合もできて、成長できたと思う。(それでも)3年になってプリンス出て、1部でめっちゃ成長できたと思う。1年の時からプリンスとか夏の予選とか出ていたけれど、3年になってずっと出れるようになってから自分でも成長できたと思います」と高校3年間で成長できたことを口にする。

 この日は周囲を活かすパス、そして時には危険を察知すると自陣まで戻ってボールをインターセプトする動きも印象的だった。そしてプリンスリーグでゴールを連発した得点力は関東屈指のレベル。「(八千代ではチームの)みんなが結構自分を見てくれたから、動き出せばいいところに出してくれていた。だからあとは決めるだけというのが多かった。味方が活かしてくれたかなと思います。本当は得点王を狙っていたけど、(19得点で得点王の市立船橋)石田が凄かった(微笑)」

 目標は高校からのプロだっただけにFW石田雅俊とDF磐瀬剛(ともに市立船橋高)ら千葉県内の同学年からJ1、J2へ5選手が進んでいることが、浅川のモチベーションをまた高めている。「(大学1年目から)出てプロで活躍したい。千葉県内でプロ何人も出ているから刺激になっている」。今回も彼ら以上の経験、海外での大きな経験を積みたいという気持ちで「NIKE CHANCE」に挑戦してきた。惜しくも落選したが、大学を経由して4年後には必ず彼らに追いつく意気込みだ。「4年過ぎちゃうと即戦力として呼ばれると思う。若手としては見られないと思うのでプロでも普通に通用するように4年間成長していきたい」。得意のシュートなどをさらに磨き、数年後には必ずプロで活躍する。

[写真]選考試合の前半13分、FW浅川はDF2人を振り切り、そのままゴール

(取材・文 吉田太郎)
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