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[MOM1117]浜松開誠館DF大場正輝(2年)_「緊張しまくっていた」初先発で勝利貢献

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.30 高円宮杯プリンスリーグ東海第10節 浜松開誠館高 3-2 藤枝明誠高 藤枝明誠高G]

 元清水エスパルスFWの浜松開誠館高・青嶋文明監督はこの試合のマン・オブ・ザ・マッチについて初先発の2年生DF大場正輝の名を挙げた。「初スタメンで昨日から緊張しまくっていた。でもよく頑張ってくれた」。U-18日本代表CB松原后主将、静岡県選抜の左DF袴田裕太郎(ともに3年)という注目DF2人と並んでプレーした大場は「相当緊張していたんですけど、試合前とか前日宿泊したときとかに3年生が常に自分に声かけてくれて、本当に心強くて。試合では『開き直ってやろう』と思っていた。でも緊張は隠せなくて、身体ついてこなかった。ディフェンス面では正直全く自分のいいところ出せずに后クンとか周りに助けられた感じです。でも、次節とか来年へ向けてこの試合フルで出られて自分のためになった」。本領を発揮できなかったことを悔やんだが、それでもチームにとって大きな勝利に貢献し、「緊張しまくっていた」DFは自信を深めていた。

「ヘディングと相手のくさびに対する潰し、ヘディングとコンタクトに関しては自信を持ってやっています」という大場。加えてセットプレーの強さが先発のチャンスを掴む要因となった。本人は自分の良さを出せなかったというが、それでも守備面ではドリブラー揃う藤枝明誠のアタッカー陣に1対1で食らいつき、背後のボールに対しても対応。特に相手の反撃が勢いを増した終盤はPAの混戦で諦めずに相手に身体を当て、助走なしの跳躍でハイボールを競り勝つなど、執念を感じさせる守りで相手の攻撃を跳ね返した。緊張の初先発ながら、十分に白星に貢献。自身のポテンシャルも示して、次につながる試合となった。

 隣で守る世代屈指のDF、松原から学ぶことは多いという。「常に声かけてくれて、ミスした時とかに自分を鼓舞してくれる。練習中は厳しいんですけど、こういう時に自分を支えてくれるので心強かったです。一番はメンタルの部分。プレーは全部勉強になるんですけど、どんな相手でも常に同じプレーができるかという点は自分にとって課題。いつもできなければ意味がないので、(松原のプレーは)自分にとってはめっちゃ勉強になります」。高校生相手でも、選抜・代表チームに入っても、常に気迫溢れるプレーと強さを発揮してゴールを守る松原。そのDFから学べるところは全て学ぶ意気込みでいる。

「こうやって1試合経験したことで自分の中でいろいろな雰囲気が分かったので、ここから切り替えてまた試合に出られるようにアピールしていく。自分がディフェンスラインを引っ張っていけるようなメンタルを持ってやらないといけない」。自分が先発で出て勝つという貴重な経験。次もまた勝利に貢献できるように、またチャンスを掴めるように、練習から全力でアピールする。

(取材・文 吉田太郎)

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