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[MOM1127]鹿島学園MF米谷力(1年)_技術とテンポで流れ引き寄せた司令塔

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.15 2014 Rookie League入れ替え戦 鹿島学園高 2-1 水戸商高 時之栖裾野G]

 Aグループ(上位リーグ)残留を決めた鹿島学園高の中で印象的なプレーを見せていたのがMF米谷力(1年)だ。ボランチの位置でボールスキルの高さとテンポの速いボール捌きを見せた米谷は個人で相手DFを剥がし、正確な縦パス、左右への展開とボールを振り分けていく。水戸商高の前からのプレッシャーが厳しい中、ボールを失わない米谷に自然とボールが集まり、「細かいパスで崩すのは自分の持ち味」というMFはキックモーションからでも狙いを変えるようなパスや高いキープ力で攻撃の中心となっていた。

「間につけるボールを通すことと、速く前向きに攻められるように意識した」という米谷を軸に水戸商を押し込んだ鹿島学園はセカンドボールも支配して攻撃回数を増やしていった。そして先に2点を奪って2-1で勝利。司令塔役を担ったMFは「嬉しかった」とAグループ残留を素直に喜んでいた。

 米谷は横浜FMジュニアユース次代の昨年の日本クラブユース選手権で優勝。交代出場ではあったが、3得点を挙げてチームの優勝に貢献した。ただ、進学した鹿島学園では発熱などで出遅れ、技術はあるものの、ハードワークにやや欠けるなどの課題もあって1年生チームでもなかなか出場機会を伸ばすことができなかった。「全体的にレベルが高い。甘くなかった」と振り返る。ただ出られない時期に「自分を変えていかなくちゃいけないと思った」と献身的にハードワークなどの役割を果たすようになり、徐々に出場機会を増やして、この日のような大事な試合で印象的なプレーをするまでになった。

「パスを磨いてもっと決定機をつくれるようにしたい。まずはトップに行きたい」。自分の武器を磨きつつ、課題を修正してトップチームの力となる選手になる。

(取材・文 吉田太郎)
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