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[MOM1232]柏U-18DF中山雄太(3年)_「自分は成長したい」強い思いでチーム引っ張る大黒柱

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.22 高円宮杯プレミアリーグEAST第16節 柏U-18 3-1 市立船橋高 日立台総合G人工芝]

 柏レイソルU-18の下平隆宏監督が「きょうは特に頑張っていた」と評したMF麦倉捺木やMF熊川翔ら各選手の活躍によって掴んだ市立船橋高からの白星。中でもU-18日本代表CB中山雄太主将(3年)の存在感は絶大だった。今年2列目でもプレーしてきた中山はこの日、CBとしてプレー。攻撃面では左右、縦へと正確にボールを配球しつつ、守備面ではプレスを掻い潜って攻めてきた市立船橋の攻撃をインターセプトしてゴールに近づけない。カウンターからのクロスで1点を奪われたものの、その90分間について指揮官も称賛していた。

「きょう前半は点を取ることができなかったんですけど、自分たちのサッカーができている時間は長かったと思う。後半も積極的に続けて点に繋がって勝てたので良かったです」と中山。特にチームの課題となっていたディフェンス面改善における中山の功績は大きかった。「できるだけ下がらないでという意識で中盤を助けてあげるというラインコントロールを心がけていて、それによってコンパクトな、自分たちのやりたい守備が続けられた。それで(CFの)大島とかを押し出せたのがいい守備につながった」。空中戦でも強さを発揮した中山は好守によって攻撃時間を増やして掴んだ勝利に笑みがこぼれていた。

 堅守の中心にいた中山だが、自身のプレーや現状には全く満足していなかった。「守備の面では自分は同じポジションの拓巳(上島)にもまだまだ劣っていると思うので、向上していかないといけないという意識でいる。球際とかはできてきているけれど、1対1は拓巳の方が上手い。(CBは)ゴールを意識しながらの守備、自分が抜かれたら失点というのがあるのでより責任感もある。そこは拓巳の方が大きいので自分はそこでも負けちゃいけないと思う。そういう気持ちを持ちながら日々向上しなければいけないと思っています」

 高校生活の終わりが近づいている中で、中山の向上心はどんどん高くなっていっている印象だ。下平監督はチーム全員が中心選手であることを口にするが、トレーニングへ取り組む姿勢含めて中山がその輪の真ん中にいることを認める。指揮官は「プロ目指す選手は当然ドシンとしていないと」と口にしつつも「(中山は)トレーニングも意識高い中でやっているので中心なのかなと思っています。キャプテンだし、しっかりと声出してということをやってくれていますよ」。対して中山は「自分は成長したいので、勝利もあるんですけど、みんなが成長できるように。目先の目標ではなくて、自分はプロでやっていきたいですし、自分が日々成長しなければいけないと思っている」と力を込めた。

 龍ヶ崎市立愛宕中から柏U-15に途中加入。そこから始まった柏の育成組織でプレーする時間も残りわずかだ。「ユース生活終わってしまうかもしれないので、そこへ向けては気持ち的には上がっているものがあります。(周りに比べると在籍期間は短いが)みんなに負けないくらいレイソルのことが好きですし、チームのためにも頑張りたいと思っているので、残り試合そのために頑張りたいです」。自分自身を少しでも成長させることはもちろん、目標に掲げてきたプレミアリーグ制覇も果たしてU-18チームから卒業する。

(取材・文 吉田太郎)
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