[MOM1244]大分U-18MF坂井大将(3年)_トップ昇格、W杯帯同・・・「持っている男」が大一番で2発!!
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.15 プレミアリーグ参入戦2回戦 米子北高 1-3 大分U-18 広島一球]
まさに千両役者。大分トリニータU-18の山崎哲也監督は165cmの小柄な10番を「持っている男」と表現した。W杯ブラジル大会日本代表のトレーニングパートナーにして、大分トップチーム昇格を決めているU-19日本代表MF坂井大将(3年)が2得点で大分U-18をプレミアリーグ昇格へ導いた。
まずは前半29分、ファインゴールでスコアを動かした。クリアボールを拾った右MF鷺原拓也(2年)からのパスをゴール正面右寄りの位置で受けた坂井は、競りながらのコントロールでDFを外して前を向くと「ボールが落ちてくると同時に逆サイドネットを狙っていたので、いいコースに信じて蹴っただけ」と右足を振りぬく。鮮烈な一撃をゴール左隅へと突き刺して先制点をもたらした。さらに2-0で迎えた前半41分には連係良くFW岩田智輝(2年)がスルーしたボールを受けると右足でフィニッシュ。決して強いシュートではなかったものの、GKのタイミングをずらしてコントロールした一撃がゴール左隅を射抜いた。
1点目を奪うまでは自身へのサポートが少なかったこともあり、なかなかボールに絡むことができていなかった。チームもボールこそ握っていたものの、米子北の堅守をなかなか切り崩せない展開。だが「そういう(攻めあぐねるような)時間帯もあると思ったし、焦れずに。絶対に自分たちの時間帯が来ると思った。一発はあると思ったので、ゴールを決めた時もその一発だったし、うまく回っていけば自分たちのペースになると思った」という坂井は虎視眈々と狙っていた「一発」を見事ゴールへ沈めて歓喜をもたらした。
今年は2種登録されていたトップチームや年代別日本代表での活動に加えて、約40日間に渡る日本代表帯同も経験。一方でU-18チームに関わる時間は少なく、チームに合流した際にいい結果を出すことができていなかったことが坂井の悩みだった。それでも「(大分のトップチームが7位に終わり)J2のプレーオフに行けなくて、そっちも悔しい思いをしたんですけど、参入戦も残っていたし、ボクには『まだやることがある』と思っていたので、その1か月ユースのために、参入戦のために準備してきた。参入戦で結果を出そうと思った。何が何でも決めてやろうと思った。自分のゴールでプレミアに上げたいと思っていた」という坂井。前日の1回戦も決していいパフォーマンスができていた訳ではない。それでも昇格をかけた大一番での2発に山崎監督は「ここ何試合かユースに来た時、正直パフォーマンスはあまり良くなかったんですけど、こういうところでしっかり仕事をしてくれうのはやっぱり『持っている男』なのかなと感じます」と舌を巻いていた。
他の高校生ができないような経験をしてきた坂井は「今年1年、いろいろなところでサッカーをやった。トップともやったし、ブラジル行って代表ともやったし。ユースよりもフィジカル面も全然強いし、負けることもあったんですけど、身体づくりも大事だと思った。(現在は)同年代の選手とやる中で自分がプレッシャーもそんなに感じないし、成長したんだなと感じるほどのプレーだったかなと。もっとこだわらないといけないけれど、人一倍シュート練習もしてきたし、来年にしっかりとつなげてこれをトップで出来るように」。高いレベルでの経験を自分の力に変えて、成長を目指してきた坂井はU-18チームでのラストゲームを笑顔で終えて新たな一歩を踏み出す。「来年、試合に出るだけだと思う。しっかりとやっていきたい」。東京五輪世代でもある「持っている」MFのこれからに注目だ。
[写真]前半41分、大分U-18の坂井が右足でこの日2点目のゴール
(取材・文 吉田太郎)
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2014プレミアリーグ
[12.15 プレミアリーグ参入戦2回戦 米子北高 1-3 大分U-18 広島一球]
まさに千両役者。大分トリニータU-18の山崎哲也監督は165cmの小柄な10番を「持っている男」と表現した。W杯ブラジル大会日本代表のトレーニングパートナーにして、大分トップチーム昇格を決めているU-19日本代表MF坂井大将(3年)が2得点で大分U-18をプレミアリーグ昇格へ導いた。
まずは前半29分、ファインゴールでスコアを動かした。クリアボールを拾った右MF鷺原拓也(2年)からのパスをゴール正面右寄りの位置で受けた坂井は、競りながらのコントロールでDFを外して前を向くと「ボールが落ちてくると同時に逆サイドネットを狙っていたので、いいコースに信じて蹴っただけ」と右足を振りぬく。鮮烈な一撃をゴール左隅へと突き刺して先制点をもたらした。さらに2-0で迎えた前半41分には連係良くFW岩田智輝(2年)がスルーしたボールを受けると右足でフィニッシュ。決して強いシュートではなかったものの、GKのタイミングをずらしてコントロールした一撃がゴール左隅を射抜いた。
1点目を奪うまでは自身へのサポートが少なかったこともあり、なかなかボールに絡むことができていなかった。チームもボールこそ握っていたものの、米子北の堅守をなかなか切り崩せない展開。だが「そういう(攻めあぐねるような)時間帯もあると思ったし、焦れずに。絶対に自分たちの時間帯が来ると思った。一発はあると思ったので、ゴールを決めた時もその一発だったし、うまく回っていけば自分たちのペースになると思った」という坂井は虎視眈々と狙っていた「一発」を見事ゴールへ沈めて歓喜をもたらした。
今年は2種登録されていたトップチームや年代別日本代表での活動に加えて、約40日間に渡る日本代表帯同も経験。一方でU-18チームに関わる時間は少なく、チームに合流した際にいい結果を出すことができていなかったことが坂井の悩みだった。それでも「(大分のトップチームが7位に終わり)J2のプレーオフに行けなくて、そっちも悔しい思いをしたんですけど、参入戦も残っていたし、ボクには『まだやることがある』と思っていたので、その1か月ユースのために、参入戦のために準備してきた。参入戦で結果を出そうと思った。何が何でも決めてやろうと思った。自分のゴールでプレミアに上げたいと思っていた」という坂井。前日の1回戦も決していいパフォーマンスができていた訳ではない。それでも昇格をかけた大一番での2発に山崎監督は「ここ何試合かユースに来た時、正直パフォーマンスはあまり良くなかったんですけど、こういうところでしっかり仕事をしてくれうのはやっぱり『持っている男』なのかなと感じます」と舌を巻いていた。
他の高校生ができないような経験をしてきた坂井は「今年1年、いろいろなところでサッカーをやった。トップともやったし、ブラジル行って代表ともやったし。ユースよりもフィジカル面も全然強いし、負けることもあったんですけど、身体づくりも大事だと思った。(現在は)同年代の選手とやる中で自分がプレッシャーもそんなに感じないし、成長したんだなと感じるほどのプレーだったかなと。もっとこだわらないといけないけれど、人一倍シュート練習もしてきたし、来年にしっかりとつなげてこれをトップで出来るように」。高いレベルでの経験を自分の力に変えて、成長を目指してきた坂井はU-18チームでのラストゲームを笑顔で終えて新たな一歩を踏み出す。「来年、試合に出るだけだと思う。しっかりとやっていきたい」。東京五輪世代でもある「持っている」MFのこれからに注目だ。
[写真]前半41分、大分U-18の坂井が右足でこの日2点目のゴール
(取材・文 吉田太郎)
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