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[MOM1409]川崎F U-18MF三笘薫(3年)_“天才”“レベル違う”逆取り技術持つ10番、1タッチでも魅せて1G1A

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.4 高円宮杯プリンスリーグ関東第8節 川崎F U-18 2-1 浦和ユース しんよこフットボールパーク]

 ボールを持っている時の空気感は明らかに異質。川崎フロンターレU-18の10番MF三笘薫(3年)はコーチングスタッフ、チームメートも賞賛するドリブルと、1タッチ技術の高さ、そしてインターセプトを連発した守備でも存在感を放ち、上位対決勝利に貢献した。

 まずは前半8分、右中間を突破したFW岸晃司(3年)のラストパスを右足ダイレクトで鮮やかにゴールへ沈めて先制ゴール。さらに前半アディショナルタイムにはカウンターから右中間を抜け出したFW藤井柾人(2年)とダイレクトでのワンツーを完結させて2点目をアシストした。試合を通して1タッチ技術の高さを示してチームを相手のプレスから逃がしていたMFは、ボールを持って前を向いた際にも相手の脅威に。柔らかいボールタッチと身のこなしで瞬時にDFの逆を取って抜き去ってしまう。

 今野章監督も「ドリブルでひとつ剥がせるのは彼の特長。技術的にも逆を取るというのは“天才”なので、(その点は)ウチは助かっています」とそのドリブルセンスを高く評価し、チームメートの14年U-16日本代表MF田中碧(2年)も「ドリブルっていうところは自分が(今まで)見ている中で一番上手いですし、預ければボールを持ってくれるし、動き出しっていうところ、周りを使うというところも見えているのでやりやすいです。逆取るところは全然(レベルが)違います。(対峙しても)取れないです。本当に」とその技術の高さに太鼓判を押す。その動きは、この日の上位対決の中でも一際目を惹いていた。

 また、1年時に球際と守備意識について厳しく言われているということもあるからか、危険になりかけたところで背番号10がインターセプトするシーンが3度、4度とあった。今年はトップチームのキャンプにも参加している注目株で、チームの柱の一人。今野監督はもう一段階上のレベルへ到達するための課題として「ドリブルに入った時に判断が良くない時がある。今は人を使った方がいいのか、入った方がいいのか。結局ロストしてしまってもったいないシーンが試合の中であるので。トップ行ったときにそれは許してもらえないよと言うシビアな判断は求めていかないといけない」。DFを1人かわした直後に2人目に引っ掛かって失うなど、堅い浦和守備陣は簡単に穴を開けさせてはくれなかった。まだまだ味方のピンチにつながるようなボールロストもある。それでも、岸とともにチームをけん引する10番はドリブル、パスを選択する判断など課題を改善することで、より試合を支配するような存在になる可能性が十分にある。

[写真]前半終了間際、川崎F U-18の三笘は左足ダイレクトのパスで藤井のゴールをアシスト

(取材・文 吉田太郎)
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