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[プレミアリーグEAST]全国総体優勝から気持ち引き締め直した市立船橋がアウェーで新潟U-18撃破!首位守る!

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[8.27 高円宮杯プレミアリーグEAST第10節 新潟U-18 1-2 市立船橋高 デンカS]

 高校年代最高峰のリーグ戦、高円宮杯U-18サッカーリーグ2016 プレミアリーグEASTは27日に第10節1日目の2試合を行い、全国高校総体優勝校で現在リーグ首位の市立船橋高(千葉)はアウェーでアルビレックス新潟U-18(新潟)と対戦。2-1で勝ち、首位を守った。

 前半、動きの良さを見せたのは新潟の方だった。1トップの堀航輝がプロ注目の原輝綺杉岡大暉が束ねるDFラインと積極的に駆け引きをし、タイミングよく裏に抜け出すなど攻撃をリード。立ち上がりには右からのパスを受け、惜しいシュートを放つなど、新潟がリズムを作った。

 しかし、前半は慎重な試合運びを見せた市船の前に、ゴールをこじ開けることが出来なかった。29分にはMF本間至恩が得意のドリブル突破を見せるが、シュートは枠の外。前半アディショナルタイムには右FKをDF荻原渓太がヘッドで合わせたが、これは左ポストに嫌われた。

 後半に入ると、市船がエンジンを全快にしてくる。右の真瀬拓海と左の野本幸太が高い位置に張り出すと、原と杉岡も高い位置を取り、攻撃の圧力を強めた。すると動きの良かった新潟もこの迫力に押され始める。徐々にラインコントロールも甘くなり、その隙を市船に突かれてしまった。

「中央が空いて来たので、チャンスが出来ると思った」とMF高宇洋が語ったように、市船はサイドに振ってから、サイド突破と見せかけて中央にクサビを当てては2列目の飛び出しで中央突破を狙った。

 後半17分、MF太田貴也との連係から高が抜け出すが、シュートは枠の外。だが、直後の19分に再び中央を高がこじ開けて、市船が先制弾を奪った。新潟が怯んだのを見ると、さらに嵩にかけて猛攻を仕掛けた市船は、33分に郡司が2点目を奪ってリードを広げた。

 しかし、ここで新潟がそのまま崩れなかった。「掘が背後を突けていたし、前線でタメが出来ていたので、より攻撃の姿勢を失わないようにした」と、入江徹監督は疲れの見えた本間に代えて、FW小枇ランディを投入。堀と小枇のツートップにして、果敢に反撃に転じた。45分には途中出場のMF中野優也が豪快なミドルシュートを沈めて1点を返すが、あと一歩が届かなかった。

 市船が首位を固める勝利を挙げ、後半戦好スタートを切った。「インターハイが終わってから、ちょっと不安があった。もう一度ここで気持ちを引き締めて、一戦一戦戦わないといけないと思うし、新潟戦を落としたら悪い流れになってしまうので、きっちり勝たなければいけない」と試合前に杉岡が語っていたように、インターハイ優勝はもう過去のものであり、そこには一切の奢りは無かった。だからこそ、市船らしい試合運びで勝利を掴むことが出来た。

 一方、前半戦9試合は9位に沈んでいた新潟は、敗れはしたものの、前半戦と比べてポジティブな要素が見出せる試合であった。「先に取られてそのまま崩れたのが前期。最後崩れずにチャンスを作ったのはいいが、やっぱりあの2失点で弱さが出た」(入江監督)。成長を感じる部分があっただけに、より一瞬の脆さや悔しさを痛感した。前進しているからこそ味わうこの感情。これを次節以降にうまく活かしてプラスを積み上げて行けるかが、新潟が浮上する大きな鍵となるだろう。

(取材・文 安藤隆人)
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