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デュッセルドルフ国際ユース優勝目指す日本高校選抜が国内最終合宿スタート。MF金子「海外遠征通じて成長できればいい」

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日本高校選抜の中盤の柱を担うMF金子大毅

 4月8日から欧州遠征を行い、デュッセルドルフ国際ユースサッカー大会(ドイツ)に出場する日本高校選抜が6日、千葉県内で直前合宿をスタート。合宿初日は両PA間を縦幅とした11対11などを行った。

 全国高校サッカー選手権のヒーローたちによって構成された日本高校選抜の“本番”が近づいている。候補合宿を突破した欧州遠征メンバー18名のうち、この日は遅れて合流するMF松本泰志(昌平高→広島)と別メニュー調整となったCB阿部海大(東福岡高3年)を除く16名、あとサポートメンバーとして千葉明徳高の5選手がトレーニングに参加した。

 トレーニングの活気はあったが、一方で高校を卒業して大学で新生活をスタートしている選手たちのコンディションは入学式などがあった影響でまちまちだった。黒田剛監督(青森山田高)は11対11で中盤のプレスから勢いを持ってゴールを奪うところまでを求めていたが、運動量が上がらなかったり、ミスが起こったりの内容。MF鳥海芳樹(桐光学園高→桐蔭横浜大)とFW町野修斗(履正社高3年)とのワンツーからFW安藤瑞季(長崎総科大附高3年)がゴールを奪うシーンもあったが、順調なスタートとは言えなかった。

 中盤の柱を担う一人、MF金子大毅(市立船橋高→神奈川大)は「ボール持ってからシュートという選択肢がなくてパスから入っている部分があるのでまずシュートから意識もって判断良く、きょうは判断遅かったので速く判断して味方に良いパスを繋げたいと思います」と反省。11対11後に行った3対2のオフェンスディフェンスでは最後に罰ゲームをかけてオフェンス側とディフェンス側が勝負を行ったが、オフェンスは1本も決められずに終わってしまった。ディフェンス側にも簡単にシュートを打たせてしまうような場面があり、優勝を目指すデュッセルドルフ国際ユースサッカー大会へ向けてこれから状態を上げて行くとともに、チームとしての約束事を徹底していくことになりそうだ。

 黒田監督はトレーニング終了後、選手たちに対して「少しでも早くコンディションを戻すように」と指摘。金子は7日に流通経済大と行うトレーニングマッチへ向けて「ちょっとゆるい感じでもあるので、そこはみんなで高めあって、明日は良い形でしっかりと臨めたらいいと思います。(3年間流経大柏高がライバルだったため)流経というのもあるので、負けられない」と力を込めていた。

 金子にとってこの日、トレーニングパートナーを務めた千葉明徳は選手権千葉県予選準々決勝で0-0からのPK戦に突入する熱戦を演じている相手。金子はPK戦で1番目に登場して失敗していることもあって高校選抜のチームメートたちから冷やかされていた。ただし、その熱戦を勝ち抜き、千葉連覇を果たして全国大会でも印象的なプレーを見せた金子は高校選抜の中盤でも柱となる存在。欧州での戦いへ向けて、「やっぱり守備には自信があるんで、どのくらい通用するのかは知りたいですし、攻撃面ではまだまだな部分もあるので海外遠征通じて成長できればいい」と意気込んだ。7日の流経大戦の開催場所は千葉県予選でゴールを決めるなど相性がいいという会場。弾みをつけて、欧州で大暴れする。

(取材・文 吉田太郎)
●日本高校選抜欧州遠征特設ページ

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