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青森山田はプレミア連覇ならず。エースMF郷家は選手権へ向けて「去年のようなサッカーをして2連覇できるように」

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[12.10高円宮杯プレミアリーグEAST第18節 FC東京U-18 3-2 青森山田高 東京ガス武蔵野苑多目的グランド(人工芝)]

 逆転での2連覇を目指した青森山田高はFC東京U-18に2-3で競り負け、3位に終わった。立ち上がりから全体的に硬さが見られ、守備の部分でも寄せきれずにクロスやシュートを打たれてしまうシーンが増えてしまう。

 GKへのバックパスで間接FKを取られてしまうなどバタバタしたところを見せてしまっていた青森山田は、前半30分に相手の狙いにハマって直接CKをクリアできずに痛恨の失点。後半12分にもSHが守備で戻りきれないところを突かれて2点目を失ってしまう。

 それでも、MF田中凌汰(3年)やFW中村駿太(3年、山形内定)が上手くボールを引き出し、カウンターを完結させていたほか、セットプレーからMF堀脩大(3年)がフィニッシュに持ち込むなど惜しいシーンは作っていたが、ロングボールが増え攻撃が単調になってしまっていた。

 後半30分に堀が強引な仕掛けから左足を振り抜き、1点を返したが、直後に相手の注目FW久保建英(1年)にゴールを破られて1-3。40分MF郷家友太(3年、神戸内定)の高さを活かした攻撃からMF檀崎竜孔(2年)が2点目を奪ったものの、FC東京U-18相手に3点を取り返すまで力は無かった。

 9得点で大会得点王に輝いた郷家は「清水の試合(結果)は分からなかったですけれども、勝っていれば、優勝のチャンスはあったので。そういう大事なところで勝てないのが今年のチームの弱いところなので、選手権までには修正していきたい」と反省。連覇を達成できなかった選手たちは無念の表情を浮かべていた。

 両チームに優勝の可能性があったこの日は1200人の観衆が集まった中での試合に。黒田剛監督はその中で平常心を失い、自分がやるべきことができていなかったことを残念がった。「ミーティングで言ったこともトレーニングしたことも(会場の雰囲気に飲み込まれて)真っ白になってしまったら何の意味もない」と指摘。プレミアリーグチャンピオンシップを戦った昨年よりも一週間早く始動することになった選手権へ向けて平常心を保てる選手へのメンバー変更も考慮していること、また、雪の上で鍛錬する時間も設けながら、大会へ向けた準備を進めて行くプランを口にしていた。

 郷家は選手権で同ブロックに入った長崎総合科学大附高FW安藤瑞季から連絡があったことを明かし、「去年のようなサッカーをして2連覇できるようにこの時間で詰めていきたい」と宣言。昨年のように2冠を達成することはできなかったが、切り替えて選手権連覇に挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)
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