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[MOM2363]矢板中央MF山下純平(2年)_選手権予選出場ゼロのMFが先発で躍動!プリンス昇格導く弾丸ミドル!

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前半8分、矢板中央高MF山下純平が先制ゴールを喜ぶ

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.25 高円宮杯プリンスリーグ関東参入戦決勝戦 矢板中央高 2-0 日本航空高 埼玉第3G]

 選手権予選は選手登録こそされていたものの、出場ゼロ。そのMF山下純平(2年)が矢板中央高をプリンスリーグ関東昇格へ導く先制ゴールを決めた。前半8分、「(望月)謙が競ってくれてボールがこぼれて、シュートコースが空いていたので思い切って打ちました」という山下純の左足ミドルが、クロスバーをかすめてゴールネットへ突き刺さる。

 本人が「結構、リラックスして打てたので良かったです」と振り返ったように、力まずに打ち込まれた一撃。高橋健二監督も「大したものですよ」と認めるファインショットによって、矢板中央は貴重なリードを奪った。

 50mを5秒9で駆け抜ける快足の持ち主。「ベイルとかのように、縦に速い選手になりたいです」というMFはスピードを活かした仕掛けが最大の武器だ。インターハイ予選では出場機会を得ていたが、選手権予選は出番なし。それでも、「悔しかった」という経験を経て、課題の守備に貪欲に取り組んだ山下純はトレーニングでアピールに成功した。選手権予選後の県1部リーグ戦、そしてプリンスリーグ関東参入戦2試合でエースMF飯島翼(2年)に代わって右SHの先発を任され、結果も残した。

 高橋監督は「選手権以降のトレーニングでいいパフォーマンスを発揮してきた。(持ち味は)スピードですね。チーム一のスピードスターみたいな感じです。選手権で一回も使わなかったから、(メンタル面で)割り切れたかもしれないですね」と語り、彼が反発力を持って再び台頭してきたことを喜んだ。

 同じポジションを争う飯島の存在は刺激になっている。プリンスリーグ参入戦1回戦では飯島が見事な左足FKを決めていただけに、山下純は日本航空高戦で結果を出すことにこだわっていたという。危機感を持ってプレーし、チームを勝利へ導く活躍。それでも、選手層の厚い矢板中央のポジション争い中の彼に慢心は無い。18年1月2日に初戦を迎える選手権でも「結果を出していきたい」とこだわりを持って、戦い抜く。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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