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[横山杯]選手権V候補・前橋育英は来年の主力候補たちが茨城で奮闘中。先輩たちには「日本一を取って欲しい」

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前橋育英高は八千代高に競り勝つなど2連勝

[12.28 横山杯決勝リーグ 前橋育英高 2-1 八千代高 HASAKI SOCCER VILLAGE A面]

 28日、「横山杯 第18回全国ユース招待サッカー大会」(茨城)の1st Division Top決勝リーグ第1節で前橋育英高(群馬)が八千代高に2-1で勝利。続く三浦学苑高(神奈川)戦も5-2で勝利した前橋育英は29日の決勝第2グループ第2節で同じく2連勝の横浜創英高(神奈川)と戦う。

 12月30日に開幕する全国高校選手権で優勝候補に挙げられている前橋育英。同時に来年へ向けた準備もスタートしており、横山杯には次世代の主力候補たちが参戦し、強さを発揮している。

 前橋育英はインターハイ得点王のFW榎本樹ら2年生7人が選手権メンバー入り。メンバー落ちした1、2年生たちにとって横山杯は来年へ向けてアピールする場所であり、悔しさを晴らす場所でもある。

 2年生のリーダー格の一人であるMF鏑木瑞生は「選手権に入れなくて悔しい思いをしているメンバーが(横山杯に)来ている。他のチームは新チームだし、来年に繋がると思うので、全員そのモチベーションでやれているかなと思います」と語り、今年、セカンドチームにも加わっていた1年生MF千葉剛大は「来年はトップチームに上がって中心選手になれるようにしたい。来年のトップチームを担うチームなので、ここで活躍して呼ばれるようにしたい」と気合を口にしていた。

 その前橋育英は八千代戦の前半12分、MF高橋優斗(2年)が自ら獲得したPKを決めて先制点。その後もMF須田晃輝(2年)や鏑木を軸としたスピードのあるパスワークとFW西山蓮平(1年)や高橋の仕掛けなどで決定機も作り出す。

 対する八千代も後方から正確にボールを繋ぎ、サイドの局面をパスワークで切り崩そうとする。FW吉田奨(2年)のスピードや状況判断の良いMF青木奏人(1年)の動きもアクセントにしながらゴールを目指すが、前橋育英は局面局面でのアプローチが速く、簡単にはゴール前までボールを運ばせない。

 拮抗した展開の中、次の1点を奪ったのは前橋育英だった。後半24分、前橋育英は須田の左CKをニアサイドの鏑木が頭で左隅に決めて2-0。八千代も終了間際に相手の連係ミスを突いたFW平野康次郎(2年)のゴールで1点差としたが、追いつくことはできなかった。

 今回、前橋育英の指揮を執る中島和哉コーチは「決勝リーグに進むことができて、(各校の)トップチームとやることができる。彼らの今の実力がどこまで通用するのか、試すことができる」と期待する。真剣勝負に近い戦いの中で成長を目指しながら、チーム内競争も。3年生とのトレーニングで「課題を持ってやってきた。シュートの精度とかは上がってきていると思います」と語る千葉がMF長尾勇志(2年)らに挑戦するなど、1年生も意欲を持ってチームをレベルアップさせている。

 この後、選手権に臨む先輩たちへ向けて鏑木は「(メンバーに入ることができず)悔しいですけれども、日本一を取って欲しいです。頑張ってきているのももちろん見ているので、なって欲しいです」とエール。今回横山杯に参戦しているメンバーをはじめとした前橋育英の1、2年生は先輩たちを全力で応援しながら、それぞれが1月に始まる新人戦での活躍を目指す。

(取材・文 吉田太郎)
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横山杯 第18回全国ユース招待サッカー大会特設ページ
横山杯大会公式ページ

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