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時差ボケも何の!カナリア諸島帰りの選手権得点王FW飯島陸が貫禄1G1A

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1ゴール1アシストとさすがの存在感を示した日本高校選抜FW飯島陸

[2.10 NEXT GENERATION MATCH U-18Jリーグ選抜1-2日本高校選抜 埼玉]

 決してコンディションは万全ではなかった。それでも、日本高校選抜の10番を背負った選手権得点王がしっかり結果を残した。1-0で迎えた前半36分、MF宮本優太(流通経済大柏高)のロングスローにFW町野修斗(履正社高→横浜FM)が競ると、相手選手に当たったこぼれ球をFW飯島陸(前橋育英高)が振り向きざまに右足で蹴り込んだ。

「マチ(町田)のところでそらしてくれて、(こぼれ球を)トラップして打てば入るかなと思った」。今年1月の全国高校選手権で前橋育英を初優勝に導いたエースは、11年度大会のFW浅野拓磨(当時四日市中央工)以来、6大会ぶりとなる1大会7ゴールを記録し、大会得点王に輝いた。前半26分にはMF井上怜(市立船橋高)の先制点もアシスト。1ゴール1アシストと存在感を見せつけたが、「結果は良かったけど、内容は良くなかった。満足いく試合ではない」と表情は厳しかった。

 選手権での活躍もあり、U-19日本代表に初選出された飯島は1月末からスペイン遠征に参加した。カナリア諸島で開催された国際大会ではカナリア諸島選抜戦(2-1)で代表初ゴールをマーク。チェコ戦(1-0)、スペイン戦(0-2)にも出場し、貴重な経験を積んだ。

「スペイン代表とも対戦して、いい経験になった。点も取れたし、自分のいいところも出せたと思うけど、世界相手に戦ってきたレベルをチームでも続けないといけないと影山監督にも言われた。レベルが高い中でもっとやっていきたいし、(代表に)入り続けたい。そのためには活躍し続けないといけないと思うし、そこは意識していきたい」

 今月2日に閉幕した大会後はMF井手口陽介の所属するクルトゥラル・レオネサの試合も現地で観戦。大きな刺激を受けて5日に帰国した飯島だが、連戦と長距離移動による疲労に加え、時差ボケにも苦しめられた。「2日前ぐらいまで、夜に目が覚めちゃったり、寝たと思ったら長く眠ってしまったり、ちょっと大変だった」。コンディションを考慮され、日本高校選抜合宿には遅れて8日から合流。それでも翌9日には早稲田大との練習試合に出場し、1ゴールを決めた。

 厳しい日程の中、2日連続の試合で2日連続のゴール。卒業後は法政大に進学する飯島にとって大学サッカーとともにU-19日本代表も目指すべき大きな舞台だが、今は日本高校選抜として3月末から行う欧州遠征で出場するデュッセルドルフ国際ユース大会に照準を定めている。

 昨年も2年生ながら日本高校選抜に選ばれ、デュッセルドルフ国際ユース大会に出場したが、結果は3勝1分1敗の5位。個人としてもゴールという結果を残せなかっただけに、「去年はいい結果を出せなかった。今年はその経験を生かしたいし、(U-19日本代表で)チェコやスペインとも対戦して、海外の相手の特徴は分かっている。そういうところを出していければ」と、リベンジに燃えている。

(取材・文 西山紘平)
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