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一矢報いるスーパーボレー…町田ユースMF鈴木舜平主将「昨年以上の成績を目指す」

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セットプレーから得点を決めた町田ユースMF鈴木舜平主将(2年)

[2.11 東京都クラブユース選手権3位決定戦 FC東京U-18 4-1 町田ユース 味フィ西]

 冷静に振り抜いたボレーシュートで、昨季の高校王者に一矢報いた。FC町田ゼルビアユースMF鈴木舜平(2年)は3点ビハインドで迎えた後半14分、右CKを左足インサイドで合わせ、ゴール右隅にズドン。スタンドをどっと沸かせたファインショットだったが、「自分としては普通のゴール」と浮かれた様子は見せなかった。

「相手のペースになってしまい、思ったようなプレーができなかった。どうやって攻撃を始めるのか詰まってしまい、良い距離感がつくれなかった」。FC東京U-18に1-4で敗れた試合後、腕章を巻いてフル出場した主将の口からは反省ばかりが飛び出した。自身の得点で1点を返しはしたが、前半の3失点が響いての完敗をただただ悔やんだ。

 とはいえ、その“1点”は見事なものだった。DF野呂光希(2年)の右CKに対し、ファーサイドに流れながら左足でしっかりミート。本人は冷静に「ボールが良かったです」と謙遜したものの、ニアでは相手GKやDFが軌道に“かぶって”きており、安定した視野を確保するという面でも難しいシュートだった。

 また、背番号6は得点の場面以外でも非凡なスキルを見せた。相手選手との人数バランスを見ながら、中盤のポジション移動でボールを引き出すと、激しいプレスにも負けないボールコントロールを披露。竹中穣監督が「あの3人を変えるわけにはいかない」と評した中の1人として、反撃をうかがったピッチに最後まで立ち続けた。

 4位に終わった大会の総括は「正直、何もできなかった。自分はゴールを決めただけで、その他の仕事はうまくいっていない」という厳しいもの。それは「自分たちのスキル、個性を発揮すれば“どっこい”だと思う」と、完敗を喫した東京Vユース、FC東京U-18とも対等に渡り合えると信じているからこそだ。

 所属リーグは東京都2部のため、最大の目標は全国の強豪チームが集まるカップ戦。「これからチームの良さをもっと見つけて、クラブユース選手権、Jユースカップに臨んでいきたい。昨年は(クラブユース選手権で)全国ベスト16を達成できたので、今年はそれ以上の成績を目指す」。昨季の躍進で得た自信を引っさげ、高みを見据える新主将が新たなシーズンに挑む。

(取材・文 竹内達也)

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